バイデン米大統領が、アルカイダ指導者の殺害認める
アメリカのバイデン大統領が、テロ組織アルカイダの指導者であるアイマン・ザワヒリ容疑者を、アフガニスタン・カーブルでの無人機攻撃により殺害したと認めました。
エジプト出身のザワヒリ容疑者は、2011年にウサマ・ビンラディン容疑者の死亡を受けてアルカイダの2代目指導者となり、このテロ組織を現在まで率いていました。
イルナー通信によりますと、新型コロナウイルスへの再感染により自主隔離中のバイデン大統領は現地時間の1日月曜夜、ホワイトハウスから行ったオンライン演説において、多数の攻撃で多くのアメリカ人の死に関わったアルカイダの指導者を、アフガニスタンにおいて殺害したとしました。
そのうえで、「ザワヒリ容疑者は2001年9月11日に起きた同時多発テロの計画立案にも関与していた」として、「同容疑者は、数十年にわたり米国民への攻撃におけるブレーン役を務めていた」と述べました。
続けて、アメリカの諜報機関が今年初めには、カーブルの中心部に移動していたザワヒリ容疑者の居所を特定していたと説明しました。
また、ザワヒリ容疑者殺害のための「正確に調整された空爆」に対して許可を出したとし、「容疑者の家族やほかの民間人には、誰1人被害は及んでいない」と主張しました。
そして、「我々は今後決して、アフガニスタンがテロリストの逃げ場になることを許さない」と主張しました。
アメリカは、テロ組織との戦いを口実に20年にわたりアフガンで占領・暴力・流血の限りを尽くした挙句に、昨年8月中旬に醜態をさらしながら、同国を撤退しました。
アフガン・タリバン政権のザビフラ・ムジャヒド報道官は1日月曜夜、「当政権は、いかなる口実であってもこの攻撃を非難する。これは、カタール・ドーハで米国とタリバンの間に署名された合意に、明らかに違反するものである」としました。
さらに、「アメリカのこのような過ちは、この20年間に同国がアフガンで犯してきた過ちの繰り返しである」と指摘しました。