ペロシ米下院議長が台湾訪問か、様々な憶測が飛び交う
ナンシー・ペロシ米下院議長がシンガポール訪問によりアジア歴訪を開始した中、同議長の台湾訪問の可能性をめぐり様々な憶測が飛び交っています。
ペロシ議長は議会関係者複数名で結成された代表団を率いて1日月曜、シンガポール、マレーシア、韓国、そして日本の4カ国への歴訪を開始しました。
もっとも、今回のアジア歴訪の訪問先に、台湾は正式には入っておらず、台湾を訪問するか否かが世界的に注目されています。
今回のペロシ議長の訪問先リストから台湾が外れるかどうかに関しては、一部の憶測が飛び交っていますが、アメリカの一部のメディアは、ペロシ議長が台湾訪問の意向だと報じています。
また台湾メディアは、ペロシ下院議長が2日火曜に台湾に到着し、3日水曜に台湾の蔡英文総統と会談する可能性があると報じていますが、台湾外務省はこの情報を確認していません。
日本版ウォール・ストリート・ジャーナルは、ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問は決行されると報じており、確定していないのは、「台北で1泊するかどうか」だとしています。
この記事には「関係者は、ペロシ氏が『来るのは間違いない』と述べた」と書かれており、「確定していないのは、『台北で1泊するかどうか』かだけだという」と指摘されています。
中国の習近平国家主席は先月28日、バイデン大統領との会談で「火遊びをすれば火傷する」と警告し、「一つの中国」政策への揺るぎない遵守を求めました。
カタール国営衛星通信アルジャジーラによりますと、中国の張軍国連大使は、「ペロシ氏の台湾訪問が実施されれば、台湾海峡の安全保障と一つの中国政策が弱体化する」と強調しました。
張軍国連大使は、安保理会合において、「アメリカは、ペロシ議長の台湾訪問によるすべての結果を背負うことになることを理解すべきだ。台湾はわれわれの領土の不可分の一部であり、1つの中国という原則は他国との関係における我々の譲れない一線である」と語っています。
台湾は、米中関係における最大の問題点となっています。
これに先立ち、中国はペロシ氏に対し台湾訪問について警告し、そのような行動が中国の「レッドライン」への挑戦に等しいもので、それにより米国は「断固たる対抗措置」に直面すると宣言していました。
過去数ヶ月で、中国軍は台湾付近で数多くの海上と空中の軍事演習を行っており、ペロシ氏の台湾訪問の主張に注目し、中国本土のうち台湾に近い地域にミサイルシステムまで配備しています。
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