北朝鮮が、偵察機に関して米に警告
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米偵察機
北朝鮮が、米偵察機による北朝鮮領空の侵犯について警告しました。
去る4月24日のユン・ソクヨル韓国大統領の訪米で、いわゆる「北朝鮮の脅威」に対処することを目的に、米韓大統領間で「ワシントン宣言」と呼ばれる文書が署名されました。
しかし北朝鮮は常に、地域同盟国との共同演習の実施など米国の挑発的行動が軍拡競争を激化し、朝鮮半島の平和を損なう原因であると考えており、自らの防衛力の強化を図っています。
北朝鮮の朝鮮中央通信によりますと、北朝鮮国防省は10日月曜、米軍が朝鮮半島上空に偵察機を展開していることを「挑発的な偵察行為」と激しく非難する報道官談話を発表しました。
この中で同省は、「(偵察機が)撃墜されないという保証はなく、北朝鮮への領空侵犯とスパイ活動を目的とした挑発的な航空作戦について、大きな代償を払う」ことになるとして米国をけん制しました。
その上で、今月2日から9日にかけて、米空軍の戦略偵察機RC135とU2S、無人偵察機RQ4Bが交替で朝鮮半島東側の東海と西側の黄海上空を飛行し、「北朝鮮の戦略的縦深地域に対する挑発的な偵察行為を行った」と主張し、特に日本海側では何度も北朝鮮領空を数十キロ侵犯したと非難しました。
さらに、米軍が核兵器を搭載できる戦略原子力潜水艦を朝鮮半島に派遣する方針を示したことにも言及し、「核衝突危機という最悪の局面まで現実的に受け入れざるを得なくする大変危険な事態」と指摘し、「突発的な事態が発生すれば、その責任は米国が全面的に負うことになる」と強調しました。
なお、韓国軍合同参謀本部は北朝鮮の今回の主張について「虚偽の事実を主張し、緊張を助長する行為を中断することを厳重に促す」と否定する声明を出しています。
合同参謀本部は「米偵察機による朝鮮半島周辺の飛行は通常の偵察活動」だとして、「領空を侵犯したという北朝鮮の主張は事実ではない」と強調しました。


