中露間貿易での米ドルの役割が減少
複数の報告から、中国とロシアの間での貿易における米ドルの使用が減少し、またそれ以外の国同士の貿易取引でも中国元とロシア・ルーブルの使用が増えてきていることが明らかになりました。
西側諸国が政治的目的のためにドルを手段として利用していることから、多くの国が米ドルを放棄し、ルーブルや人民元などの各国通貨の使用を奨励するようになりました。特にイラン、中国、ロシア、インドは通商取引からの米ドルの排除および、自国通貨を使用する必要性を強調し、このプロセスに着手しました。
ロシア経済発展省の最近の報告書からは、同国の為替におけるドルの役割比重が低下していることが判明しています。
同省はまた報告において、「わが国は、中国に加えそのほかの国との貿易においても、中国人民元の割合を増やしている」としています。
同省の計算によりますと、2023年上半期のロシアと中国の貿易の75%は人民元で行われました。.
またこの期間中において、中国以外の相手国とのロシアの銀行決済における人民元の割合は25%を占めています。
今年上半期にロシアが行ったルーブルと人民元による1日平均取引額も2000億ルーブル(20億ドル)近くに上っています。
EBRD欧州復興開発銀行もある報告において、昨年のロシアの輸入決算に占める中国人民元の割合がドルを上回ったと発表しました。
この報告書によりますと、この期間、ロシアはモンゴル、台湾、フィリピン、マレーシア、UAEアラブ首長国連邦、タイ、日本、タジキスタン、シンガポールとの貿易に人民元を使用しています。
ロシア銀行も、「今年7月の時点以降、わが国の対外貿易におけるルーブルと友好国の通貨の合計配分は輸出で72%(2022年初めの15%から増加)、輸入で69%(2022年初めの33%から増加)に達している」と表明しています。
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