中国外相が、パレスチナ情勢めぐる安保理会合の議長に
中国の王毅外相が、パレスチナ情勢をめぐり29日水曜に開かれる予定の国連安全保障理事会会合で議長を務めることになりました。
中国外務省の汪文斌報道官は、中国が安保理議長国として、(1967年の安保理決議第242号にある国境線での)パレスチナ独立国家樹立および現在の危機解決に向け、さらなる確実な行動としかるべき貢献を求めるとしました。
また、パレスチナ・ガザ地区での人道危機緩和、停戦実現、民間人保護、さらにパレスチナ問題の全面的、公正、恒久的な解決推進を希望するとしました。
現在のガザの情勢についてパレスチナ・アルヨウムは、「ガザに支援医療物資が搬入されたが、同地区の危機的な人道状況のニーズに応えきれていない」と報じています。
シオニスト政権イスラエルがガザおよびその他の占領下の人々に70年以上にわたり行っている占領と侵略への対抗として、パレスチナ抵抗勢力は先月7日、同政権に対し「アクサーの嵐」作戦を実施しました。
一方、イスラエル側はこの作戦に対し、自政権の常套手段として、民間人の虐殺や住宅地の爆撃という行動に出ましたが、捕虜奪還作戦に失敗したことから、延長可能な4日間の停戦を受け入れました。
国連安保理は、イスラエルのガザ侵略行為を止めさせる決議を採択すべく、戦闘開始からこれまでに数回会合を開いてきました。しかし、イスラエル政権を支援する西側はそのたびに、これらの決議案に反対していました。
中国は今月、国連安保理の議長国を務めていますが、中国政府が今回のパレスチナ情勢をめぐる安保理会合の議長役を、国連大使ではなく王毅氏のような経験豊富な人物に任せたことは、西アジア諸国より危機解決のために大きな役割を果たす期待を向けられていることを同政府が認識している表れだと言えます。