ミャンマー国軍記念日に少なくとも16人が射殺
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ミャンマーでのデモ
「国軍記念日」の式典が開かれたミャンマー各地でデモが行われ、少なくとも16人の参加者が治安部隊に射殺されました。
ロイター通信が27日土曜、報じたところによりますと、 ミャンマーでは同日、「国軍記念日」の式典が開かれたと時を同じくして、各地でデモが行われ、現地メディアや目撃者の話では、少なくとも16人の参加者が治安部隊に射殺されたということです。
この日は最大都市ヤンゴンや第2の都市マンダレーなどで、2月1日のクーデターや民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏の拘束に反発するデモ活動が行われました。
なお、国営テレビは事前に、式典の妨害行為をすれば射殺されると警告していました。
軍事パレードの指揮を取ったフライン総司令官は演説の中で、選挙を実施すると改めて約束したものの、具体的な日程には触れず、「国軍は全国民と協力して民主主義を守る。国軍は市民を保護し、平和を取り戻す。安定や安全を損なう暴力的な行為を通じて主張するやり方は適切ではない」と語っています。
さらに、スー・チー氏と同氏が率いる政党・NLD国民民主連盟による「不正行為」があったため、先月1日にクーデターで国軍が全権を掌握するに至ったなどとしました。
国軍記念日の式典には、例年なら海外から多数の政府高官が訪れるものの、今年は国軍に対する国際社会の圧力が強まる中、ロシアのフォミン国防次官以外、外国要人の姿はほとんど見られませんでした。
なお、民主化勢力が結成したCRPH連邦議会代表委員会で広報を担う医師のササ氏は、オンライン形式のフォーラムで「きょうは国軍にとって恥ずべき日だ」とし「国軍は300人以上の無実の市民を殺害しておきながら、記念日を祝っている」と批判しています。
カタール衛星通信アルジャジーラによりますと、ミャンマーでは依然として数百人の民間人が刑務所に収監されているほか、流血を伴う弾圧が継続されています。
ミャンマー軍は、今年2月1日に議会選挙での不正行為を口実として、アウン・サンスー・チー国家顧問が率いる与党・NLD国民民主連盟に対しクーデターを起こし、政権を掌握しました。
ミャンマーではこれまでに、治安部隊による抗議行動弾圧の中で少なくとも320人が死亡しています。
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