中国各地でデルタ株感染拡大、数百万人に外出制限
中国が2日、新型コロナウイルスの流行がここ数か月で最大規模となっていることを受け、数百万人を対象に外出制限を課しました。
フランス通信によりますと、中国はさらに、感染封じ込め策として、大規模検査や移動制限も実施しています。同国では20以上の都市と10以上の省で変異株「デルタ株」の感染が急拡大しており、2日には本土で新たに55人の市中感染が報告されました。
北京などの主要都市は現在、住民数百万人に検査を実施している他、複数の居住区を封鎖し、濃厚接触者を隔離しています。
公式発表によれば、湖南省株洲市では2日、3週間の厳格なロックダウン(都市封鎖)が導入され、住民120万人以上が自宅待機を命じられました。また、市内全域で検査とワクチンの集団接種が進められています。
中国では、2019年末に武漢から新型コロナの流行が広がったものの、その後政府は国内感染例を事実上ゼロにすることに成功したとうたい、経済を回復させてきました。
しかし、先月20日、江蘇省南京の国際空港で清掃員9人の陽性が判明し、集団感染が発生しました。現在は感染が再拡大し、過去2週間で360人以上の市中感染が報告されています。
株洲近くの観光地、張家界では先月、劇場で集団感染が発生しており、観客を通じて全国各地に新型ウイルスが拡散しています。
張家界は先月30日、全住民150万人を対象にロックダウンを導入しました。
当局は、南京や張家界から移動した人の追跡を急いでおり、旅行者には感染が確認された地域を訪れないよう要請しています。
北京の昌平区でも先週、4万1000人に外出制限令が出されました。
保健当局によれば、2日には人気の観光地・海南や、最近洪水に見舞われた河南でも感染が確認されています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj