北朝鮮で、キム総書記の司会により党中央委総会開幕
北朝鮮のKCNA朝鮮中央通信は、朝鮮労働党中央委員会第8期第4回総会が前日に開幕し、キム・ジョンウン総書記が「政治局の委任」により司会を担ったと報じました。
韓国・ヨンハプ通信によりますと、KCNAは28日火曜、「総会で2021年度の党と国家の政策執行を総和(決算)し、社会主義建設の新たな発展期を開いていくわが党と人民の闘争を勝利の次の段階に強く導く戦略戦術的な方針と実践行動の課業などを討議、決定することになる」と報じています。
この総会には党中央委員会の委員と候補委員が出席しました。
また党や内閣の関係組織、中央機関、道の指導機関だけでなく、市・郡と主要工場・企業所などの幹部も傍聴したと伝えられたことから、国家経済発展5カ年計画の2年目となる22年度の経済と国民生活についての集中的な議論が予想されます。
国際社会による北朝鮮制裁と新型コロナウイルスの感染拡大が長引いている中、緩みが懸念される住民の思想教育と社会紀綱の引き締めといった体制と内部の結束に向けても踏み込んで議論するとみられています。
形式的な場でなく、経済と社会全般で実質的な成果を出すための議論の場となるよう、初日から「討議」に集中しており、キム総書記の対米・対韓メッセージは総会での報告・結論を通じてか、あるいは最終日に示される可能性があります。
総会が今年いっぱい続いた場合、例年の3~4日間より長い開催期間となる。金正恩氏が最高指導者に就いてから10年目でもあり、「ミニ党大会」クラスとの見方も出ています。
北朝鮮が公開した総会の写真では、ひな壇には政治局の常務委員と委員が並んでおり、キム総書記の妹、キム・ヨジョン党副部長の姿も見られます。
一方でヨジョン氏が政治局委員に昇格したとの見方も出ており、序列の上昇が今回確認されるかも関心事の一つとなっています。

