中国が米に秘密収容施設の閉鎖を要請
中国政府がアメリカに対し、グアンタナモ収容所を筆頭とする世界に設けた秘密収容施設を閉鎖するよう要請しました。
中国外務省の汪文斌報道官は12日水曜、グアンタナモ収容所を人権の歴史における「黒い1ページ」だとして、「米国がこの収容所を設置してから20年経つが、同施設は依然として国際社会の幅広い懸念のもととなっている」と述べました。
続けて、「米国はグアンタナモ収容所の閉鎖を約束しているが、そこにはいまだに39人の収容者がおり、彼らの1人としてその容疑の立証や刑の確定がされていない」と説明しました。
また、「米国は、アフガニスタンやイラクで秘密の収容施設を数多く設置し、収容者に拷問を加え死亡させている」と指摘しました。
そして、「米国の秘密収容施設は、同国が世界で行っている作戦行動が人権の名をかたりながらそこから完全に逸脱したものであることを物語っている」としました。
その上で、アメリカ政府に対し、収容者の拘束や拷問を速やかに停止するよう求めました。
アメリカ政府は、2001年に9.11同時多発テロが発生した翌年の1月12日、キューバ南東のグアンタナモ湾にある米軍基地内に収容所を設置しました。同国の政府関係者は、この施設にはテロ関与の疑いがかけられた者が収容されていると主張していますが、収容者に対する恐ろしい拷問方法が暴露されてからは、世界でもっとも悪名高く恐ろしい収容所として名が知られることになりました。
アメリカのバイデン大統領は、選挙戦において任期中にグアンタナモ収容所を閉鎖するという公約を掲げましたが、就任からこれまでに実際的な行動を取ってはいません。
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