米軍が、アフガン民間人10人を殺害した無人機空爆の動画を公開
1月 20, 2022 20:48 Asia/Tokyo
米軍が、アフガニスタンの首都カーブーールで昨年8月に行った無人機空爆の動画を公開しました。
CNNによりますと、米軍が19日水曜に公開した動画は、カーブル上空から撮影されたもので、市内を走行する白いトヨタのカローラを追跡しています。
米軍は、この車が爆弾を積んだテロ組織ISISの分派組織「ISIS―K」の車両だと確信し、これに先制攻撃しました。
また、公開された3本の中で最も長い15分の映像は、カーブル市内の道路を走行する車を白黒の画面でとらえています。
2本目の映像は約5分の長さで、攻撃前後のカローラを高画質のカラー映像でとらえています。途中、建物の陰に隠れて車が見えなくなると、画面は白黒に切り替わり、車の上にダイヤモンド型の照準が現れ、照準が紫色に変わった数秒後、車にミサイルが命中すると画面はカラーに戻り、間もなく現場に人だかりができ始めます。
3本目の動画も約5分の長さで、カーブル市内の数カ所を無人機で偵察後、多数の白い車が停車している駐車場に照準を合わせています。
米中央軍の報道官は動画の公開にあたり、「この攻撃は、我が軍に対する差し迫った脅威があると判断して行われたが、殺害された家族は誰一人、ISIS―Kとの関係はなく、我が軍を脅かす恐れもなかった」と述べ、「この攻撃の結果、人命が失われたことを心から遺憾に思う」とコメントしました。
空爆から約3週間後、米軍は罪のない民間人10人を誤って殺害したことを認めました。しかし米空軍は空爆の経緯を検証した結果、「戦争法を含め、法律違反はなかった」との判断を下しており、またこの過ちをめぐり、関係者は誰も問責されていません。
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