政治・経済関係の拡大に向けたイランの長期的展望
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アミーンザーデ解説員 ドイツのシュタインマイヤー外務大臣が、イランの政府関係者と会談するため、2日火曜夜、テヘラン入りします。シュタインマイヤー大臣のテヘラン訪問には、経済・貿易使節団が同行します。ドイツの外務大臣は、イランの政府高官との会談で、経済問題の他、シリア問題や地域のテロなど地域の政治問題に関して協議を行うことになっています。
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2月 02, 2016 20:45 Asia/Tokyo
  • 政治・経済関係の拡大に向けたイランの長期的展望

アミーンザーデ解説員 ドイツのシュタインマイヤー外務大臣が、イランの政府関係者と会談するため、2日火曜夜、テヘラン入りします。シュタインマイヤー大臣のテヘラン訪問には、経済・貿易使節団が同行します。ドイツの外務大臣は、イランの政府高官との会談で、経済問題の他、シリア問題や地域のテロなど地域の政治問題に関して協議を行うことになっています。

包括的共同行動計画の実施とイランの核制裁の解除により、イランとヨーロッパ、アジア諸国の政治・経済使節団の往来が盛んになっています。これまで、制裁解除からわずか2週間で、ヨーロッパやアジア、地域の経済使節団や政治関係者がイランとの関係拡大を目的に、イランを訪問しています。このヨーロッパの最初のグループが、ドイツの経済大臣率いるドイツのグループでした。一部のドイツの商工会議所の専門家は、制裁解除後、両国の貿易額は120億ユーロに達する可能性があると見ています。

ギリシャのチプラス首相も、こうした目的を重視し、数日以内にイランを訪問する予定です。先週も、オーストリアから経済使節団がイランを訪問し、自動車、運輸、再生可能エネルギーの分野での合同投資に関して話し合いを行いました。イランのタイエブニヤー経済大臣も、2日、投資協定の締結を目的に、日本を訪問します。

最近行われたイラン大統領のイタリア・フランス訪問でも、30の協力文書が調印されました。この協力文書は、両国の共通の、全面的な協力に向けた幅広い下地を整えるものです。これらの協議は原油価格の下落にもかかわらず、石油・天然ガス部門でも盛んに行われており、BP、トタル、エニ、ルクオイルなど世界の石油大手がイランに復帰するための協議が開始されました。フランスの石油大手トタルは、油田開発におけるイランの協力者のひとつとなっています。制裁解除により、この企業はイランへの復帰に向けた用意を表明し、最近の協議では、両者の間で、協力再開に関する合意が結ばれました。

こうした各国の往来が示しているのは、イランがすべての国との関係を拡大しようとしており、この関係によって経済状況の改善、さらには地域の治安と平和の強化を促すよう努力している、ということです。包括的共同行動計画の実施により、イランと近隣諸国、とくにペルシャ湾岸のアラブ諸国との関係もまた地域に存在する共通の利益と可能性にしたがって拡大することが期待されています。

経験から、協力は共通の利益に基づき、集団の治安の強化につながります。このためイランは地域のどの国とも緊張関係になることを望んでおらず、新たな雰囲気の中で、各国とバランスのとれた関係を築き、長期的な展望を持ってそれを拡大させていこうとしているのです。