イラン大統領、「我が国はより強力にシリア支援継続」
イランのライースィー大統領が、諸制裁は国際法違反であるとして、「我が国は、シリアへの支援をより強力に続けていく」と述べました。
シリアでの平和確立を目的とするアスタナプロセスの第7回保証国首脳会合は19日火曜夜、テヘランにおいて開催され、イラン、ロシア、トルコ各国の大統領が一堂に会しました。
イルナー通信によりますと、ライースィー大統領は、シリアの領土保全と独立、国内統一維持の必要性を強調し、「シリアの運命は、外国の干渉なしに各シリア勢力間の対話を通じて、同国の人々によって決められるべきである」と述べました。
さらに、「シリア危機の発生から11年が経過しているが、この危機の唯一の解決方法は政治的なものであり、軍事的なやり方では状況を悪化させるだけである」としました。
続けて、特にアメリカによる一方的な制裁が、シリア国民へのさらなる圧力となって彼らから普通に暮らす可能性を奪っているとし、「誰にとっても明白となっているのは、シリアを情勢不安にすることにより政治的目的を遂げることができなかった勢力が現在、制裁や圧力という他の方法を通じて、自らの不法な願望を叶えようと企んでいることだ」と指摘しました。
そのうえで、「地域諸国や国際社会は、難民が故郷や自宅へ戻るのを支援する必要がある」と述べました。
また、「シリアの領土保全への侵害は、安全の確立やテロとの戦いには一切役に立たない。この点からも、シリアの国家主権と独立の尊重は不可侵の原則といえる」と説明しました。
そして、アメリカが国外で違法な軍事基地を増やしながら、シリアの石油をはじめとする天然資源を略奪していることに言及し、「シリアを含む地域全体から、できるだけ早く米軍を撤退させる必要がある」と強調しました。