イラン中部ヤズドの拝火台;1500年燃え続ける火
7月 30, 2023 16:08 Asia/Tokyo
イラン中部ヤズドは世界で2番目に古い都市とされ、ここには1500年前から燃え続ける火があります。
ヤズドは、イランの中でも最も観光客が多い街のひとつで、様々な名所が訪れる人を惹きつけます。
ゾロアスター教は今からおよそ3500年前、預言者ゾロアスターによって創始された宗教です。イスラム教が登場する西暦7世紀まで、イランの大半の王朝では、ゾロアスター教が公式な宗教でした。
現在、世界全体のゾロアスター教徒の数は20万人程度とみられ、大半がイランやインドに住んでいます。彼らは火を最も清浄なものとして価値を置いています。
ヤズドでは、ゾロアスター教の聖職者のみが拝火台に入ることを許され、自分の息で火が汚れることがないよう顔を覆います。彼らは交代で火が絶えることのないよう見守り続けます。見学者は窓ガラスの向こう側からのみ、この様子を見ることができます。
この拝火台がゾロアスター教徒にとって重要な理由のひとつが、ここの火が1500年にわたって燃え続けていることです。
イラン政府は、自国のゾロアスター教徒を宗教的マイノリティとして公式に認めており、信仰の自由を保障しているほか、アルメニア教徒やアッシリア教徒、ユダヤ教徒らと同様に、国会での議席も割り当てられています。