イラン大統領「一極主義の時代は終わった」
イランのペゼシュキヤーン大統領は、同国を訪問したロシアのショイグ安全保障会議書記と会談し、アメリカを中心とする一極主義の時代は終わったとし、多極主義に向けたイランとロシアの協力が「必ず世界の平和と安全を高める」と述べました。
【ParsTodayイラン】ペゼシュキヤーン氏はこの会談で、シオニスト政権イスラエルがガザ地区で続けるジェノサイドをアメリカをはじめとする西側諸国が支援していることを批判しました。
その上で、イスラエルによるこうした犯罪やハマス政治局長のハニヤ氏暗殺などを挙げて、「あらゆる国際法規への違反の明白な事例」とし、「イランは地域における戦争拡大を求めることはないが、イスラエルは自らの犯罪に対する報復を必ず受けることになる」と述べました。
関連記事:
イランのペゼシュキヤーン新大統領が仏大統領と電話会談;その内容は?
イラン新大統領がパレスチナ・レバノン抵抗組織幹部らと会談、「被抑圧者の防衛というイランの立場は不変」
一方、ロシアとの関係については、協力拡大がイランの外交政策の優先事項であるとし、2022年にイランとロシアとの間で結ばれた包括的協力協定の速やかな履行を強調しました。
ペゼシュキヤーン氏はまた、ロシアがパレスチナを支持し、イスラエルの犯罪的行為を非難していることに謝意を示し、イランがロシアとの政治・経済関係の拡大を決意していることを強調しました。
これに対しショイグ氏は、イランを「地域におけるカギとなる戦略的パートナー」とし、両国が多極的世界の構築や地域の安全保障確立に向けて協力していることを評価しました。そして、「ロシアとイランの関係は、あらゆる分野において成長しており、関係拡大にむけて非常に良好な見通しが立っている」と述べました。
また、ロシアとイランを結ぶ南北物流回廊など両国の共同プロジェクトの加速化について、「ロシアは、国連やBRICS、上海協力機構といった国際機関を通じたイランとの協力をきわめて重視している」と強調しました。