イランのモスクにトルコ石が使われる理由
12月 03, 2025 04:53 Asia/Tokyo
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イランのモスクにトルコ石が使われる理由
トルコ石およびその色を指すターコイズブルーは、イランのモスクのタイル装飾において深い哲学的意味を持っています。
【ParsTodayイラン】イランのモスクにおけるターコイズブルーは、イラン・イスラム文化や宗教、美学に根ざした多面的で深遠な哲学を有しています。この色は、空と精神性の象徴と見ることができます。実際、ターコイズブルーは空、無限性、そして天上の象徴です。この色がモスクのドームや壁のタイル装飾に使用されることで、それを見る者の視線と心は自然と上方、空へと導かれ、人間と神とのつながりを思い起こさせます。イスラム建築において、視線を空に向けることは、魂の昇華と精神的成長の象徴とされています。
また、ターコイズブルーは安らぎをもたらす特性を持っています。モスクのような宗教的空間では、この色が心の集中と静けさを促し、祈りと瞑想に適した環境を作り出します。
ターコイズブルーは、古代の多くの文化、特にイランにおいても神聖な色とされ、守護の象徴と見なされてきました。トルコ石自体も、イランでは精神的な価値を持ち、邪視から守ってくれる象徴とされています。
さらに、ターコイズブルーはイランの自然とも調和しています。イランの多くの地域の気候では、ターコイズブルーが水や涼しさを連想させ、視覚的にバランスを取る役割を果たしています。言い換えれば、イランの建築家たちはこの色を用いて、暑い空間に清涼感と新鮮さをもたらしていると言えるでしょう。
美的な観点からも、ターコイズブルーは自然光と非常に良い組み合わせを見せ、特に太陽の光と共にドームの表面に輝きと精神的な美しさを加えます。
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