イラン:テロ対策における上海協力機構加盟国の協調と連帯の中軸
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SCO上海協力機構加盟国による対テロ特別軍事演習「サハンド2025」が、イラン北西部・東アーザルバーイジャーン州シャベスタル郡で開催されました。
(last modified 2025-12-03T06:08:59+00:00 )
12月 03, 2025 13:16 Asia/Tokyo
  • SCO加盟国による対テロ特別軍事演習「サハンド2025」
    SCO加盟国による対テロ特別軍事演習「サハンド2025」

SCO上海協力機構加盟国による対テロ特別軍事演習「サハンド2025」が、イラン北西部・東アーザルバーイジャーン州シャベスタル郡で開催されました。

SCO加盟国によるこの軍事演習は1日月曜、IRGCイラン・イスラム革命防衛隊陸軍の主催により開始され、今月14日まで継続されます。

この合同軍事演習は、軍と治安部隊が参加して東アーザルバーイジャーン州シャベスタル郡で実施され、各部隊は対テロ分野の様々な段階の専門訓練を受けることになっています。

この合同軍事演習「サハンド2025」は、IRGCの実戦力と能力を備えた陸軍部隊の1つで、救世主たるシーア派12代目イマーム・マハディの別名を冠した「イマーム・ザマーン」メカニズム旅団が主催しています。この演習は、SCO加盟国による年次合同演習の一環として行われ、連携強化、防衛協力の発展、そしてテロの脅威への対処態勢強化を目的としています。

IRGC陸軍の広報副担当のシャフラーム・アスキャリヤーン大佐はこのニュースを発表するにあたり、「今回の軍事演習は軍合同参謀本部、当防衛隊の発表、外務省およびSCO対テロ実行委員会の交流と協力に基づいて計画されたもので、特別な戦略的重要性を有する」とコメントしました。

また、テロとの戦いにおけるイランの貴重な記録と行動に言及し、「我が国は常にテロおよびテロリスト集団との戦いの中心であり、女性や子供を含む1万7000人以上の同胞がテロリストによって殉教した」と語っています。

SCOの主な加盟国はロシア、中国、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、インド、イラン、パキスタンとなっています。

今回の合同演習「サハンド2025」はSCO加盟国の軍隊と治安部隊が参加してイランで実施されており、対テロ分野において複数の重要な機能を果たしています。またこの演習では、加盟国の部隊がテロの脅威に対抗するための共通の戦術、方法、基準を訓練することになっています。

加盟国の文化的・軍事的多様性からして、合同演習は対テロ作戦における協調的な手順の構築に寄与するものです。加盟国間の軍事・安全保障協力は、政治・安全保障上の信頼を高め、他の分野におけるより広範な協力への道を開くことになります。

イランは、その地政学的優位性とテロ組織との闘いにおける豊富な経験を有することから、この演習において極めて重要な役割を果たしています。長年にわたるテロとの闘いの歴史と、その過程で1万7000人以上の殉教者を出したイランは、「サハンド2025」演習において参加国と貴重な経験を共有しています。

今やテロリズムが国境を越えた脅威と化し、多国間協力によってのみ制御可能な状況において、合同演習「サハンド2025」の実施は極めて重要とされています。これらの合同演習は、テロの脅威と過激主義に対するSCO加盟国の集団安全保障を確保するものであり、軍事的側面に加えて、世界的な脅威に対する加盟国の結束と連帯という明確な政治的メッセージも含んでいます。

さらに、この軍事演習は単なる合同軍事演習ではなく、SCOの枠組み内での地域安全保障協力の象徴でもあります。

イランは今回の演習の主催および、その積極的な参加により、地域の安全保障の確保と対テロ協力の拡大において影響力のある役割を確立しています。イランでこの演習を実施することは、テロ対策が多国間協力と作戦上の協調を通じてのみ可能であることを物語っています。

この演習とSCOの対テロ協力ロードマップは、共通の脅威に対する加盟国間の団結及び連帯という明確なメッセージを送るものであり、イランはその中心的な役割の履行により地域安全保障の主要な支柱の一つとしての地位を確立しつつあります。

 

 


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