3月 06, 2016 21:00 Asia/Tokyo
  • トルコ首相のテヘランでの会談

政治・経済高等使節団を率いてテヘランを訪問しているトルコのダーヴトオール首相が、5日土曜、イランの大統領、第一副大統領、経済関係者とテヘランで会談しました。

モハンマディ解説員

イランのローハーニー大統領は、5日土曜夕方、ダーヴトオール首相、及び、その随行団とテヘランで会談し、「イランとトルコは、互いに協力し、共通の敵であるテロとの戦いに集中することで、地域の平和と安定の基盤を強化すべきだ」と語りました。

ローハーニー大統領はこの会談で、すべての国の国民の共通の脅威であるテロと戦う必要性を強調し、「外国は、地域問題を根本的に解決しようとしているのではなく、単に自分たちの利益を追求しているだけだ」と語りました。また、「両国の関係拡大にはいかなる障害も存在せず、今、イランとトルコの国民の利益のために、両国の関係を可能な限り拡大する絶好の機会が訪れている」としました。

一方のダーヴトオール首相もこの会談で、トルコ政府は、イランとの新たな関係を開始する意向であるとし、「トルコは今日、これまで以上に、さまざまな分野でイランとの同胞的な協力と関係を拡大したいと考えている」と述べました。

またイランのジャハーンギーリー第一副大統領も、5日、ダーヴトオール首相、及び、その随行団との会談で、イランはトルコをはじめとする近隣諸国と全面的に関係を拡大したいと考えているとし、対話により、イランとトルコが、新たな協力を開始できるよう期待しているとしました。また、イランとトルコは、関係拡大に関して共通の見解を持っているとし、「こうした中、一部の地域問題において異なる見解があるが、それを適した形で管理すべきだ」と語りました。一方のダーヴトオール首相もこの会談で、「トルコ政府は、イランとの協力回復のために、いかなる措置も惜しまない。、4年後には、関係拡大に向けたしかるべき枠組みが築かれると確信している」と語りました。さらに、トルコの民間部門が、イランでの事業や投資を熱望していることに触れ、テヘランとイスタンブールの株式市場の関係確立を指摘し、「これにより、イランの投資市場が、国際市場、世界の株式市場と結び付けられる可能性がある」としました。また、ダーヴトオール首相は、イランとトルコの経済関係者の会合で、両国の特恵貿易協定における手続きの煩雑さの問題解消を訴え、「イランとトルコの経済構造と地理はパズルのように互いを補い合うことができる」と語りました。さらに、「トルコは、イランからヨーロッパへのルートを開くことができ、イランもまた、トルコから中央アジアへのルートを開く役割を果たすことができる」としました。また、「我々は、貿易量を90億ドルから300億ドルに拡大することができる」と述べました。

イランとトルコは、経済関係や貿易量のレベルを300億ドルまで拡大しようとしています。ダーヴトオール首相のイラン訪問は、核合意の実施と、トルコの政府・民間部門が、イランと西側の核合意を歓迎したことを受けて行われています。

ダーヴトオール首相は、4日金曜夜、政治・経済高等使節団を率いてテヘラン入りしました。

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