イラン原子力庁、「ヨーロッパが利益を確保しなければ、核活動を制限する理由はなくなる」
(last modified Wed, 18 Jul 2018 10:42:49 GMT )
7月 18, 2018 19:42 Asia/Tokyo
  • イラン原子力庁のキャマールヴァンディ報道官
    イラン原子力庁のキャマールヴァンディ報道官

イラン原子力庁のキャマールヴァンディ報道官が、「ヨーロッパの一連の提案がイランの利益を確保しなければ、核活動を制限する理由はなくなる」と語りました。

キャマールヴァンディ報道官は、17日火曜夕方、記者団の前で、ヨーロッパがイランの核合意における利益を確保できなかった場合のイラン原子力庁の行動に触れ、「イランは国のニーズに合わせて、ウランの濃縮度を3.67%から20%に引き上げる可能性がある」と強調しました。

また、ヨーロッパ3カ国のイランへの一連の提案に触れ、これは金融関係、運輸、石油の売却といったイランの要求が考慮されているが、さらなる検討が必要だとしました。

さらに、イラン南部ブーシェフルの1000メガワット級発電所は電力を生産しているとして、この機関の責務について説明する中で、「放射性医薬品の生産と、工業、農業、環境、石油、漁業などで必要とされる物資の提供は、イラン原子力庁の責務だ」と述べました。

キャマールヴァンディ報道官は、原発の安全性をめぐる地域諸国との協力網の構築に向けた用意に触れ、「イランは原発の安全性に関して、多くの経験と専門的な人材を有しており、地域諸国の用意ができた場合、協力を行うことができる」としました。

また、イランの核活動に対する一部の地域諸国の懸念は無意味だとして、「IAEA国際原子力機関がイランの核施設を査察しており、最終的に、イランの核活動について報告している」と強調しました。