視点
第13期イラン大統領選ー国民の意欲的な参加
第13期イラン大統領選挙が、同国民の意欲的な参加のもと、第8代目大統領を選ぶべく、コロナ禍による衛生プロトコルを遵守した上での特別な状況の中で開催されました。
今回の選挙の投票受付は18日金曜朝7時から開始され、最終的に受付時間は5回にわたり延長され、日付が変わって19日土曜午前2時まで続けられました。
現在、開票集計作業は大詰めを迎えており、全ての投票所の結果の集計と、数時間後の最終結果の発表待ちの状態となっています。
今回の大統領選は数ヶ月前からメディアや政界の注目の焦点となっており、世界のメディアやSNSニュースチャンネルで大規模に報じられていました。
ロイター、AP通信、CNN、中国新華社、ロシア・スプートニクを含む世界の多くの通信社が、「次期大統領を決定するために投票所にイラン人がこぞって詰め掛けている」と報じています。
18日金曜は事実上、1979年のイスラム革命後のイランの歴史に残る一大英雄伝が刻まれた日となりました。
イランイスラム革命最高指導者ハーメネイー師は、18日午前7時に移動投票箱に投票するとともに、選挙の日はイラン国民の日だとし、「今日、国民は、投票によって今後数年間の国の一般的な【国の全般的・根幹的な】運命と任務を決定する主要な演技者と監督を務めることになる。このため今日という日は国民の日である」と語っています。
最高指導者のこの言葉は、18日の選挙に国民がこぞって意欲的に参加したことにより裏付けられた形となりました。
国民のこうした意欲的な参加は、以下の重要な2つのメッセージを含んでいます。
第1のメッセージは、敏感な時期においてイラン国民が深い政治的視点を有し、時宜を得た的確な決断のためのタイミングの重要性を認識していることが反映されているということです。
イラン国民はこの選挙で宗教的および国家的義務を果たした一方、インフレ、失業、経済問題といった現在の状況や問題について多くの批判や不満を抱いている事も事実です。しかし、問題の解決方法は正しく熟慮された選択にあることも熟知しています。緻密な計画に沿った国の資源の有効利用や約束の忠実な履行も必要です。熟慮された選択により、この国家目標の達成を支援し、国家高揚にむけ踏み出すことができるのです。
もう1つのメッセージは、この今回の意欲的な参加が、イスラム革命の勝利後、常に民主主義体制の基盤を強化してきた選挙への参加の原則の再現だという事です。
革命最高指導者が指摘したように、人々の政治参加が重要なものであることから、敵は執拗に選挙への人々の参加を減らすために手段を尽くし工作してきました。
人々の参加・投票の産物としてのこの選択の結果は、宗教的、国民的団結を意味しています。この選択は確実に、新しい趣向の活動の分野を開き、変化の出発点になる可能性があります。過去の選挙を見ると、政治的趣向や見解が異なる候補者の存在と選択も示されており、これは、これは、選挙の透明性と健全性の証です。
選挙は実際には政治的・社会的権利の正しい使用であり、その結果は社会と国の運命に直接影響を及ぼします。イランで38回以上の選挙が実施された経験から言えるのは、選挙への参加が多い時ほど、その政治的、社会的、経済的影響も明白かつ実感されやすいものであったということです。
今回の第13期イラン大統領選挙もその例外に漏れず、前進し・進歩し、問題を解決するためのより多くの動機、希望、努力を引き起こしうるものといえるでしょう。
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