コロンビア新大統領の、故ソレイマーニー司令官への見方
コロンビアのペトロ新大統領は、2020年にイラン革命防衛隊のソレイマーニー司令官がテロ暗殺された際、ツイッターに、「ソレイマーニー氏は、イラクでテロ組織ISISというファシスト原理主義者たちを制圧した人物であり、アメリカは彼の努力にテロでもって回答した」と投稿しています。
19日日曜に行われたコロンビア大統領選決選投票でのペトロ氏の勝利は、同国初の左派系大統領の誕生を意味するもので、西側メディアでは喧騒が巻き起こり、ペトロ氏の過去の発言が注目を集めています。
ペトロ氏は2020年1月3日、当時イラン・イスラム革命防衛隊ゴッツ部隊司令官だったソレイマーニー氏のテロ暗殺の報をうけて、自身のツイッター上に、「ソレイマーニー氏は、イラクでISISというファシスト原理主義者たちを制圧した人物であり、クルド人やシリア人らとともに民主主義の巨大な敵に対して勝利した」とつづりました。
その上で、「しかしアメリカは、彼への報償をテロでもって返した。アメリカは常に、西アジアにおいて最悪なものを育成している」としています。
故ソレイマーニー司令官は2020年1月3日、イラク当局の公式招待により同国を訪問中に、イラク民兵組織ハシャドアルシャビのアル・ムハンディス副司令官とその他8名とともに、米テロ軍による空爆によりバグダッド国際空港付近で殉教しました。
ペトロ氏の大統領就任により、ラテンアメリカ地域および米国に対するコロンビアの外交政策を再定義する上での転換期となる可能性があります。ペトロ氏の勝利は、コロンビア史上初の革新政権の誕生を意味し、同国の政治的存続において新時代を築くものと思われます。
専門家の話では、コロンビアでは常に右派が統治してきたため、ペトロ氏の大統領就任は、経済、政治、社会、文化の変化をもたらしうるということです。その変化は、コロンビア国内にとどまらず、ラテンアメリカ諸国や米国政府にとって大きな重要性を持っています。