消費税25%、乃木神社参拝… 立憲民主党、問われる存在意義
年始から立憲民主党幹部の発言が物議を醸しています。
立憲民主党の小川淳也衆院議員は、元日の民放の討論番組に出演し、政府による再分配を徹底するという前提で、そのためには「消費税は最低でも北欧並みの25%は必要」と発言しました。
この発言はSNS上ですぐに拡散し、否定的な意見が多く寄せられました。特に、現在の物価高でこれ以上余裕がない国民生活の実態を理解していないという批判や、これまでも消費税増税が行われながら社会保障に使われていないといった経緯から、25%に上げれば再分配が強化されるとどのように信頼できるのかといった声が上がりました。
一方、同党の泉健太代表は、大晦日の夜、地元・京都市伏見区の乃木神社に参拝したことを写真付きでツイッター上に報告しました。
これに対し「軍国主義を支持している」などといった批判が、立憲民主党や野党を支持する人々を中心に巻き起こりました。
乃木神社は、明治期の軍人で日露戦争の旅順包囲戦などを指揮した乃木希典を祀る神社で、乃木邸の隣にある東京都港区の社を筆頭に、日本各地に同名の神社が存在します。
泉氏は4日、再度ツイッターに投稿し、こうした批判に対し、「武人や軍人を祭神にしている神社は全国に多数あります。初詣に行くと軍人崇拝なのですか?」「乃木神社創建の経緯もある程度は知っている。でも当然だが、軍国主義者ではない」などと反論しました。
さらに「右派におもねっている」との指摘には「おもねっていません」、「いくつかの寺社を詣でておいて、なぜ乃木神社を投稿するのか」との批判には、「他の寺社も投稿している」などと、なぜ問題視されるのかが理解できていない回答を繰り返し、噛み合わないやり取りに終始しました。
泉氏は以前から、ツイッターで一般ユーザーから寄せられた批判に対し、返信をしています。
昨年末に政府が決定した防衛費増額については、そもそもの反対意見を差し置いて、専ら政府方針に賛成するユーザーに向けて「立憲民主党は防衛費増額は否定していません」と返信し、反対ありきではないと示すのに腐心していました。
泉氏は昨年5月、岸田首相がバイデン米大統領との会談で「防衛費の相当な増額」を表明したことに、「昨今の安保環境で言えば(防衛費は)増えることになる」と早々に理解を示し、参院選の争点にはならないとまで述べていました。
岸田政権の支持率が低空飛行を続け、閣僚の辞任ドミノ、インフレ下の増税決定など、本来であれば、野党としては攻めどころに事欠かない状況であるにもかかわらず、野党第一党幹部らのこうした言動に支持者と思われるユーザーからは幻滅の声が相次いでいます。
泉代表は、次の次の衆院選で政権交代を目指すと意気込んでいますが、政権交代どころか次の次は党の存在すら危うくなっている可能性があります。