日本の専門家、福島原発処理水の放出案を疑問視
日本の専門家が、同国政府による福島原発の処理水の海洋放出計画を疑問視しています。
中国国際ニュース放送チャンネルCGTNが7日金曜、報じたところによりますと、地下水資源の開発や保全、有効活用に関する調査・研究を行う福島大学の柴崎直明教授はこのほど、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ、CMG)記者の取材に対し、東京電力による福島第一原発放射能汚染水のサンプリング分析についての疑問を示しました。
柴崎教授は、「(東京電力のサンプリング調査は)足りないじゃないかと思う。サンプルをどこで取るのか。一つのタンクも大きいので、タンクの上のほうで取るのか下のほうで取るのか、真ん中のほうで取るのか。それぞれやっぱり数字が違うと思う」と述べています。
そして、「今東京電力は、海洋放出をする前に、あるタンクのグループの中で水を循環させて、なるべくかき混ぜて濃度を均一にしてから測定する。そこで問題なければ流すというような計画を立てているようだ。それは一部のタンクに限っている。それ以外のたくさんあるタンク一つ一つの水質については、まだ十分にわかっていない状況だと思う」と語りました。
また、「福島第一原発から出てくる水は、事故を起こした原発からの水なので、溶け落ちた核燃料デブリに触れた水をある程度処理した水だ。通常運転の原発から出てくる水には入っていない放射性物質が含まれている。こうした放射性物質の処理が徹底されているのか疑問も残る」と指摘しました。
さらに、「日本政府と東京電力は、放射能汚染水をなるべく安全に保管して、環境汚染を低減し、被害を減らす方法を考えるべきだ」と主張しています。