十代の棋士・藤井聡太三冠が、将棋ファンを開拓
(last modified Sat, 30 Oct 2021 11:14:29 GMT )
10月 30, 2021 20:14 Asia/Tokyo

まるでロックスターのような人気を博す天才ティーンエージャーの出現で、日本の将棋が国内で新たなブームを呼んでいます。

フランス通信によりますと、藤井聡太三冠(19)の目を見張るような活躍と独特な魅力で、将棋の古めかしいイメージは刷新され、新たに対局の観戦を楽しむ人が増えました。

さらに今夏は将棋界の最高位・九段に史上最年少で昇段すると、9月には将棋の八大タイトル戦のうち三タイトルを制する三冠も最年少で達成。現在、四冠を目指し「竜王戦」に臨んでいます。

中村太地七段は同通信に、「今までは将棋ファンの人しか興味を持って見てくださっていなかったですけど、普通のニュース番組とかでも将棋が取り上げられて、新たな将棋ファンが開拓されました」と語っています。

ぼさっとした髪形に屈託のない笑顔、高めの声と軽快な語り口。異例のアイドルとなった藤井三冠の姿は、雑誌や広告、テレビなどあちこちで見かけることができ、対局中に食べた好物のケーキは、店頭で数時間のうちに売り切れてしまうということです。

メディアでの藤井三冠の発言は、総じて控えめです。三冠獲得後には「タイトル数自体、あまり気にしていない。最終的(な目標)というのは現時点ではない。どこまで強くなれるかが一番大事なこと」と語っています。

中村七段は、藤井三冠が有名になったことで、棋士自身に興味を持つカジュアルなファンを引きつけているとし、「自分では将棋をやらないけれどプロの将棋を見るのが好き、という方も格段に増えました」と話しています。

藤井三冠の活躍を受け、石田九段が教える子ども向けの将棋教室でも生徒が増えています。子どもたちが憧れる棋士はもちろん藤井三冠です。

ある少年は、駒の音に負けじと声を張り上げ「藤井聡太はとても格好いい人です」と言い、自分も大人になったら「将棋のプロになりたい」と話しました。

 

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