イスラム教預言者が勧めた5つの事柄 家族・社会・全生物に向けた愛
イスラム教の預言者ムハンマドは、「私は道徳を完成させるために遣わされた」と語り、人間だけでなくすべての生き物に対して良い気持ちで良い行動を取り、愛情を持ち親切に接するよう、常にイスラム共同体に求めていました。
ここでは、預言者ムハンマドが個人、家族、社会の成長と発達のために勧めた、5つの道徳的事柄を見ていきます。
1.嘘をつかないこと
ある者が預言者ムハンマドに、「現世でも来世でも良いとされる道徳を私に教えていただけませんか」と言ったところ、預言者は「嘘をつかないことだ」と答えました。
2.他者に優しく親切にすること
預言者ムハンマドが「あなたたちの中で最も優れた者について説明しようか?」と聞いたのに対し人々が「ぜひそうしてください」と答えたことろ、預言者は「あなたたちの中で最も道徳的に優れているのは、温和で他を害さず、友好的で、他者の優しさを受け入れることができる者だ」と言いました。
3.女性を尊重すること
女性を寛大に扱い、家族を重要視することは、預言者ムハンマドがその言動の中でさまざまな形で繰り返し示した信念でした。
預言者はこの点について、次のように語っています。
「あなたたちの中で一番良い者は、自分の家族に最善を尽くす者だ。気高く名誉ある者が女性に敬意を示し、卑しい者が女性を蔑視する」
4.親戚や隣人を理解すること
預言者ムハンマドは、親戚や隣人について次のように語っています。
「親戚と関係を築き、隣人と良い交流を持つことは、街を豊かにし、人の寿命を長くする」
5.動物にその能力を考えて接すること
預言者ムハンマドは、動物の権利尊重に関しても、指示を出し戒律を定めました。 1400年前に定められたそれらの戒律は、イスラム教がすべての生物の権利を重視していることを示すものだと言えます。
動物に優しく接し丁寧に扱うことについて、預言者は次のように語っています。
「動物は飼い主に対し、人が動物から降りた時に草を与えられる、水場を通るごとに水を与えられる、不当に殴打されない、能力以上の荷を負わされない、能力以上に歩かされない、長時間人を騎乗させられない、という6つの権利を持っている」