ガザの現状は終末の兆しなのか?
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破壊され瓦礫の山が続くガザ地区
救世主とされるシーア派12代目イマーム・マハディに関するイラン人専門家が終末の特徴をガザの現状と比較し、「統治者の圧政、飢餓、戦争など多くの兆候がガザで実現したが、伝承では、全世界が腐敗に飲み込まれたときに終末・救世主の出現が起こると強調されている」との見解を示しました。
救世主イマーム・マハディに関する事柄を専門とするユーセフィ・ラーストグ―師は「支配者の圧政、飢餓、ガザでの戦争など、多くの兆候が既に実際に起こっているが、複数の伝承では終末即ち、約束された救世主の降臨が起こるのは、腐敗が全世界を覆い尽くした時であると強調されている。したがって、ガザでの出来事はその出現の前兆である可能性もあるが、出現の時期(タイミング)の特定については否定されている」と語りました。
【ParsTodayイラン】ユーセフィ・ラーストグー師はイクナー通信とのインタビューでさらに「シオニスト政権イスラエルによるガザ占領は、悪人の支配を如実に示す例である。民間人の殺害、民家の破壊、そして飢餓につながる食糧封鎖・兵糧攻めが行われている。その一方で、ガザの抵抗勢力に対する世界規模での倫理的腐敗も起こっている」と述べています。
また「現在の状況において、信者の義務は勧善懲悪に加えて、ガザにおける犯罪を白日の下にさらし、抑圧の常態化に立ち向かい、(救世主降臨への)積極的な待機の精神を強化することである。シーア派6代目イマーム・サーデグは、『救済を待つこと自体が救済である』と述べているが、これは、善行を通して救済の土壌を準備しなければならないことを意味している」としました。
ユーセフィー師は最後に「したがって、今日のガザは終末の兆し、世界的な抑圧、信仰心ある者らの抵抗、そして組織的な腐敗を映し出している。しかし、これらの出来事は必ずしも救世主の降臨が差し迫っていることを意味するわけではなく、むしろ『いざは普段なり』で常に備え、宗教的な義務を果たすようにという警告である。伝承で強調されているように、救世主の降臨は世界が闇の深淵に陥った時に起こり、その時には即ち『真理が到来し、虚偽は滅亡する』のである」と結びました。