カタール、「アジアの顧客分のガスを欧州に回すことはない」

カタールのエネルギー相が、「アジア向けに用意されたガスが、この冬にヨーロッパへ送られることはない」と発表しました。

燃料ガスの確保は、この数ヶ月にヨーロッパ諸国にとって深刻な問題になっています。ウクライナ戦争での圧力行使を目的にロシアへあらゆる制裁を課したヨーロッパは現在、深刻な燃料不足に直面しています。

アラビア語ニュースサイトのアルハリージュ・オンラインが19日水曜に報じたところによりますと、カタールのエネルギー相も務める国営会社カタール・エネルギーのサード・シェリダ・アルカービ代表は、「我が国は顧客との契約や自身の責務を守っており、アジア向けに用意されたガスの積荷をヨーロッパに送る計画は一切ない」と述べました。

また、「カタール・エネルギーは世界最大の天然ガス会社になるよう努力している」としました。

カタールは、世界最大の天然ガス輸出国の1つであり、韓国、日本、インド、中国と長期の取引契約を結んでいます。

ヨーロッパ諸国は現在、ロシアのウクライナ攻撃を理由に同国に対してエネルギー制裁を課していますが、これは自らにとって問題を引き起こすもととなりました。

ウクライナ・ロシア間の政治的緊張の継続、ヨーロッパの対ロシア経済制裁の強化、ロシア産ガス・石油の購入停止により、ヨーロッパ諸国では極寒の季節の到来とともに燃料不足の問題が深刻さを増しています。

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