スウェーデンでのコーラン焼却に、イスラム諸国が反発(動画)
スウェーデンの過激派集団がイスラム教の聖典コーランを焼却したことをうけ、イスラム諸国政府やその国民から反発の声があがっています。
スウェーデンの首都ストックホルムで21日土曜、過激派組織のメンバーらがイスラムへの侮辱として、イスラム教の聖典コーランを焼却しました。
この行動はイスラム教徒やイスラム諸国から強く非難されるとともに、スウェーデン政府もこの行動を阻止しなかったとして批判されています。
スウェーデンのトビアス・ビルストロム外相はツイッターに、「イスラム嫌悪の挑発行為は恐ろしいものだ。スウェーデンは幅広い言論の自由を享受しているが、それは決してスウェーデン政府または私自身がこのような行為を支持するということではない」と投稿しました。
また、イランのキャンアーニー外務省報道官もこの出来事を強く非難し、「ヨーロッパ諸国の各政権は、イスラム排斥思想を植えつけている」と表明しました。
キャンアーニー氏はその上で、「世界に15億人存在するイスラム教徒の聖典への冒涜行為を繰り返すことは、全イスラム教徒に対する憎悪の拡散や暴力助長の明確な例であり、そのような行為は言論や意見の自由とは全く無関係である」としました。
また、トルコ市民も、スウェーデンでのコーラン侮辱に抗議しました。
OICイスラム協力機構、パキスタン、サウジアラビア、UAEアラブ首長国連邦、ヨルダン、ペルシャ湾岸協力会議も、聖コーランを侮辱する許可を与えたスウェーデンの行動を非難しました。
トルコのチャブシオール外相は今回の事件に言及し、「今日、イスラムへの敵対の話が出てくると、それはすぐさま言論や思想の自由の話になる」と語りました。
なお、今回の事件を受けてトルコ首都アンカラに駐在するスウェーデンのステファン・ヒルストロム大使がトルコ外務省に呼びだされ、強い抗議を受けました。