英紙「イラク・ファルージャの白血病患者数は広島の4倍」
4月 05, 2023 17:04 Asia/Tokyo
英紙ガーディアンは、イラク戦争で米軍が劣化ウラン弾を使用したとされるイラク・ファルージャでの白血病患者の増加率は、原爆投下後の広島の4倍にのぼると報じました。
ガーディアン紙は記事の中で、20年前のアメリカによるイラク侵攻は、第二次世界大戦を終わらせた広島への原爆投下よりもひどい負の遺産を残したと記しました。
新生児の白血病発症や死亡率に関する研究によると、広島への原爆投下の際、爆心地近くに住んでいた人の間の白血病発症率は、被爆の影響がピークに達する12~13年後におよそ6・6倍に増加しました。
一方、イラク・ファルージャでは、広島よりも短い5〜10年で白血病発症率が22倍に増加しました。
イラクの医師たちは、米軍による攻撃後にがん発症や先天性の異常が増加していると訴えてきました。
ガーディアン紙によると、英アルスター大学のクリストファー・バズビー教授らによる調査で、ファルージャでは米軍による攻撃後、白血病のみならず小児がんの発症率も12.6倍、脳腫瘍が7.4倍増加したことがわかりました。また、新生児の死亡率も隣国クウェートに比べて8.2倍高いということです。
広島・長崎への原爆投下は、人類史上もっとも残忍な犯罪のひとつとされています。バズビー教授は、ファルージャと広島の統計を比較し、ファルージャでのがん増加率が著しいことを突き止めました。
バズビー教授は、広島で被爆の影響がピークに達した時期でさえ、ファルージャの規模には及ぼなかったとしています。
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