シリアが12年ぶりにアラブ連盟に復帰
エジプト・カイロで開催されたアラブ諸国外相会議で、シリアが12年ぶりにアラブ連盟に復帰することが決まりました。
2011年11月12日にシリア危機が始まって数か月後、一部のアラブ諸国はシリアのアラブ連盟加盟資格を停止しました。
これらの国々はアラブ連盟の会議において、シリアの資格停止の理由がシリア政府による人々の弾圧だとして非難しました。さらに一部のアラブ諸国は、シリア国内に設置していた政治代表部や領事館も閉鎖しました。
アラブ連盟諸国は7日日曜、カイロで外相級の緊急会議を行い、シリアおよび同国のアラブ連盟復帰に関して協議しました。
カタール衛星通信アルジャジーラによりますと、エジプトのシュクリ外相は今回の会議の冒頭において、「シリア危機に軍事的な解決策政治的でなければならない。またシリアの政府と国軍も、外国の指図なしにこの政治的解決を果たす主な責任者だ」と述べました。
アラブ連盟は今回、公式声明の中でシリアの加盟資格停止解除を発表しました。
2011年のシリア危機勃発にともない、サウジアラビアおよび西側と同盟を結ぶ他の一部アラブ諸国は相次いで、シリア政府に反抗するテロ組織の主要な支持者となり、シリア首都ダマスカスにある自国大使館を閉鎖し同国と断交しました。しかし、シリアでのテロ組織敗北がはっきりした後、これらの国々は10年という年月の果てに、西側との同盟というこれまでのやり方を続けて対シリア関係を縮小しても自国に利益はないため、シリアと新たな関係を始めるべきだ、という結論に達しました。
ただし、シリア政府との関係を正常化するというアラブ諸国の動きは、アメリカから強い反発を受けています。
シリアのアラブ連盟復帰は、アメリカおよびシオニスト政権イスラエルにとっての大敗北と見なすことができるほか、地域における彼らの影響力低下も示しています。