イラン大統領「シリアの将来はシリア国民が決定を」/米と武装勢力を結び付けたトルコ:シリア最新情勢
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イラン大統領「シリアの将来はシリア国民が決定を」/米と武装勢力を結び付けたトルコ:シリア最新情勢
イランのアラーグチー外相はテレビ番組で、「シリアの情勢変化とアサド政権の崩壊について予想できなかったのは、シリア政府軍が武装勢力に対して無力だったことと、事態が推移するスピードだった」と述べました。
【ParsToday西アジア】イスラエルがシリア国内100カ所を攻撃、EUがアサド政権崩壊を歓迎、米がシリア新支配勢力のテロ指定解除の可能性、イラン外相のシリア情勢をめぐる発言、アサド大統領一家がロシアに亡命など、最新のシリア関連ニュースをお伝えします。
イラン大統領「シリアの将来はシリア国民が決定を」
イランのペゼシュキヤーン大統領は8日の閣議で、シリアの主権・領土保全が保証されるべきであると強調し、「シリアの将来やその政体を決めるのはシリア国民自身だ」と述べました。
イラン外相「シリア政府軍の無力は予想外」「ヒズボッラーには影響なし」
イランのアラーグチー外相は8日夜のテレビ番組で、「シリアの情勢変化とアサド政権の崩壊について予想できなかったのは、シリア政府軍が武装勢力に対して無力だったことと、事態が推移するスピードだった」と述べました。
その上で、「抵抗運動はひとつの理念であり、そこからシリアが抜けても道はある。ヒズボッラーは今後1~2年にわたって抵抗を続けるのに十分な武器や装備を有している。したがって、シリア情勢によりヒズボッラーが今後弱体化することはない」と述べました。
イスラエル軍がシリア国内100カ所を攻撃
イスラエル軍は8日、シリア国内の100カ所以上を攻撃したと発表しました。それによると、攻撃対象はいずれもシリア政府軍の防空システムなどの施設だということです。
また情報筋によると、イスラエル軍は占領中のゴラン高原を越えてシリアとの緩衝地帯に侵入・占領したということです。さらに、南西部ダラアに向かって進軍しているとの情報もあります。
米がシリア新支配勢力のテロ指定解除の可能性
アサド政権を倒したシリアの新支配勢力「タハリール・アルシャーム(HTS)」について、米当局者の一人はHTSをテロ組織指定から除外する可能性に言及しました。
米NYT紙「米はトルコを通じてシリア武装勢力と接触」
米ニューヨーク・タイムズ紙は、「米政府はこれまでトルコを通じてシリア武装勢力と接触し、現在その関係拡大に向けた議論がされている」「米から武装勢力に向けた最初のメッセージは『何をすべきでないか』だった」と報じました。
EUがアサド政権崩壊を歓迎
EUのカヤ・カッラス外務・安全保障政策上級代表は自身のXで、シリアのアサド政権の崩壊を歓迎する意向を表明しました。
イエメンがイスラエルのシリア攻撃を非難
イエメンの実効支配勢力アンサーロッラーは8日夜に発表した声明で、イスラエル軍がシリア国内を攻撃していることを厳しく非難しました。声明は「イスラエルによるシリア攻撃の目的は、この機に乗じて新たな現実をシリアに押し付けることだ」としました。
アサド大統領一家がロシアに亡命
ロシア国営テレビは大統領府の発表として、シリアのアサド大統領とその家族がモスクワに到着したと発表しました。