米同時多発テロから20年以上経過したアフガンで人道・経済的危機
https://parstoday.ir/ja/news/west_asia-i129340-米同時多発テロから20年以上経過したアフガンで人道_経済的危機
2001年9月11日に発生した米同時多発テロから20年以上が経過した今も、アフガニスタンは人道面および経済面での危機に苦しみ続けています。2021年の現支配勢力・タリバン政権の復活を受けて西側諸国が一連の制裁と制限を課したことから、数百万人ものアフガン人の生命が脅かされ、同国の将来は益々不透明なものとなっています。
(last modified 2025-09-14T06:42:14+00:00 )
9月 13, 2025 13:21 Asia/Tokyo
  • 米同時多発テロから20年以上経過したアフガンで人道・経済的危機
    米同時多発テロから20年以上経過したアフガンで人道・経済的危機

2001年9月11日に発生した米同時多発テロから20年以上が経過した今も、アフガニスタンは人道面および経済面での危機に苦しみ続けています。2021年の現支配勢力・タリバン政権の復活を受けて西側諸国が一連の制裁と制限を課したことから、数百万人ものアフガン人の生命が脅かされ、同国の将来は益々不透明なものとなっています。

アメリカはテロとの戦いを口実にアフガンに軍事介入しましたが、今日のアフガニスタンは貧困、不安、インフラの崩壊に苦しんでいます。

【ParsToday国際】タスニーム通信によりますと、こうした中で、米国の制裁がアフガニスタン国民の日常生活に影響を及ぼしているという現実は、実のところそれほど注目されていません。ユニセフ国連児童基金の発表では、アフガンの総人口の半数以上が人道支援を必要としており、そのうち1200万人は子どもが占めています。特に5歳未満の子どもの間では、重度の栄養失調が増加しています。医療サービスが受けられるのは総人口のごく一部に過ぎず、アフガンの医療システムは極めて非効率です。さらに、去る8月にアフガン東部で発生したマグニチュード6.0の地震がこうした危機を助長しており、この地震で50万人以上が被災したほか、数千戸の家屋が倒壊しました。また、被災した地域の92%では医療サービスが受けられない事態となりました。

また世界銀行の報告書によれば、経済面ではアフガンのGDP国内総生産は2021年以降、27%も減少しています。さらに電力を使用できるのは人口のわずか40%で、失業率は上昇しています。加えて国際的な制裁、資産凍結、貿易制限により公共サービスが混乱し、数百万人もの人々が食料、医療、教育の機会へのアクセスを失っています。

アフガン現政権であるタリバンは、同国の安全保障と発展を促す責任を負っていますが、女性に対する厳しい規制、少数派の権利侵害、そして過激派集団の継続的な活動により、依然として西側諸国から圧力をかけられ続いています。しかし、人々のおかれた人道的状況を考慮しの制裁継続は人道に反します。アフガニスタン危機の解決は、タリバン、国際社会、そして人道支援団体の協力、特に人道支援に重点を置くことによってのみ可能だと考えられます。
 

 


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