サウジアラビアによる封鎖の影響で多数のイエメン人が死亡
6月 13, 2017 18:49 Asia/Tokyo
イエメン保健省が、「サウジアラビアとその同盟国による空からの封鎖と、治療を目的とした患者の国外への移動が妨害されたことにより、およそ1万人のイエメン人の患者が死亡した」と表明しました。
イルナー通信によりますと、イエメン保健省の報道官は13日火曜、「毎年7万5000人の患者が治療のために国外に渡航していたが、サウジアラビアとその同盟国によるイエメンへの全面的な封鎖により、これらの患者が国外に渡航できる可能性はなく、また、イエメンには患者に必要な医薬品が搬入されなくなっている」と語っています。
また、イエメンの首都サヌアのある病院の心臓外科の関係者は、「心臓疾患を抱える子どもたちは、国が封鎖されているために命を落としている」と述べました。
さらに、サヌア国際空港の関係者によりますと、この空港の閉鎖とイエメンの領空の封鎖により、国外在住のおよそ10万人のイエメン人がイエメンに帰国できないままとなっており、さらに患者を初めとする30万人が国外に渡航できない状態にある、ということです。
WHO世界保健機関は12日月曜、「12万4000人以上のイエメン人がコレラにかかっており、そのうち923人が死亡した」と発表しました。
サウジアラビアによるイエメンの封鎖により、1万2000人以上のイエメン人が死亡したほか、数万人が負傷、数百万人が難民となっています。