スイスの氷河が、1931年の水準から半減
(last modified Tue, 23 Aug 2022 10:23:37 GMT )
8月 23, 2022 19:23 Asia/Tokyo

スイスの研究チームが、国内の氷河の量が1931年の水準から半減したとする研究論文を公表しました。

フランス通信が23日火曜、報じたところによりますと、スイス連邦工科大学チューリヒ校と連邦森林・雪・景観研究所の研究チームはこのほど、国内の氷河の状況に関する論文をまとめました。

22日月曜にEGU欧州地球科学連合の専門誌「The Cryosphere(雪氷圏)」に掲載されたこの論文の筆頭執筆者エリック・シット・マナーフェルト氏は「二つの異なる時点での氷河の形状が分かれば、量の違いを算定できる」と説明しました。

同研究チームは「再現した氷河の形状と、2000年代のデータとを比較した結果、1931年から2016年の間に氷河の量は半減したと結論付けた」としています。

この研究によると、過去100年間に氷河は継続的に減少したわけではなく、1920年代と1980年代には、量が増えた時期もあったとしています。

ですが、1931~2016年を通じて見れば、氷河は大幅に縮小し、現在は縮小ペースがさらに加速しているということです。

GLAMOSスイス氷河モニタリングネットワークは、2016年以降の6年間だけでさらに12%の氷河が失われたと指摘しています。

この研究では、スイスの氷河の約86%について、1916~1947年の様々な時期に撮影された写真約2万1700枚を1931年を基準年として分析し、画像に基づきすべての氷河を再現する、という方法がとられました。

 


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