米ペンシルベニア州で地域施設の職員が撃たれ死亡、14歳少年を殺人罪で起訴
米東部ペンシルベニア州にある地域施設で女性職員が銃で撃たれて死亡し、14歳の少年が殺人罪で起訴されました。
米CNNによりますと、 ペンシルベニア州フィラデルフィア市内にあるレクリエーションセンターの遊び場で、女性職員(40)が銃で撃たれて死亡しました。
地元警察の責任者の話では、銃撃が起きたのは現地時間の今月9日午後1時半ごろで、現場に出動した警官らによれば複数の銃声が聞こえ、遊び場から逃げ出す人々の姿が見えたということです。
容疑者の少年は逃走したもののまもなく拘束され、近くのごみ箱から9ミリ口径の自作銃が回収されました。
検察側は、14歳の少年を成人として殺人罪により起訴しましたが、市当局者らは今月12日の会見で、少年の名前を公表していません。
今回の事件では、この少年と少なくとももう1人の相手が撃ち合いになり、職員が巻き込まれたとみられます。
現場では使用済みの薬きょう12発分が見つかっていますが、撃ち合いが起きた経緯は明らかになっていません。
当局は現在、ほかの容疑者の行方を追っています。
一方、女性職員は撃たれた後で近くの店に駆け込み、従業員が手当てを試みた後、病院へ搬送されましたが、9日夜に死亡しました
職員は3児の母で、この春レクリエーションセンターのプール係として採用され、プールのシーズンが終わった後も引き続きセンターに勤務していたということです。
事件当日、センターは午後1時に開館したばかりで、ほかに4人の職員が出勤していました。
この事件について、ケニー・フィラデルフィア市長は「白昼堂々のとんでもない暴力行為」と非難し、市内で銃暴力が増えていることは容認できないと強調しました。
なお、同市では学校やレクリエーションセンター、図書館から約150メートルの圏内で発砲した容疑者の逮捕につながる情報の提供者に、1万ドル(約140万円)の報奨金を出す制度が導入されています。
公式統計によりますと、米国内にはおよそ2億7000万から3億丁の銃器が出回っています。これは国民一人当たりほぼ1丁の武器を持っている計算になります。
全米各地では、武器携帯が自由であるために毎日のように銃犯罪が起こっており、その大半で死者が出ています。しかし、銃ロビー団体の力が非常に強いことから、米議会は武器所有を制限するには至っていません。