ブルガリア市民が、国内のNATO基地の閉鎖を要求
ブルガリアの各都市で、数千人の市民らが抗議デモを開催し、あらゆる軍事衝突への自国の不介入を求めました。
ファールス通信によりますと、特に首都ソフィアをはじめとしたブルガリア国内の複数都市において、数千人の市民らが「ブルガリアは平和地区だ」など戦争に対するスローガンを叫び、国外の戦争への自国の介入に抗議しました。
ロシア・タス通信は、「このデモは23日日曜、ブルガリア国内32都市で開催され、約1万2000 人が首都ソフィアの街頭に集結した」と報じました。しかし、ブルガリア警察は、デモ参加者の数を5000人と発表しています。
この報道によりますと、デモ参加者らは「ブルガリアは今後も平和地帯であり続け、軍事紛争への参加を控えるべきだ」と強調したということです。また、これらの人々は「ウクライナへの武器送付は状況改善の助けにならないだけでなく、戦火をさらに煽り、人的被害を増やすことになる」と強調し、政府の国家主権とブルガリア国内のNATO北大西洋条約機構基地の閉鎖を要求しました。
NATOはブルガリア国内に4箇所の軍事基地を有しており、それらは主に米軍の管理下にあります。
軍事評論家らは、「米軍基地の設置にブルガリアが選ばれたのは、同国海沿いに位置し、海と水路にアクセスできるという、この国の戦略的重要性によるものである」との見解を示しています。
タス通信記者によりますと、このデモでは数千人もの人々が、ブルガリアの戦争への参加を防ぐために「平和と国家主権のための国民投票」を要求する請願書に署名しました。このキャンペーンは、今年7月までにこの国民投票実施に向け60万票を超える署名を集めることになっています。
デモ参加者らはさらに、来月21日の別のデモ実施も呼びかけました。
昨年の冬、ドイツの新聞ディ・ヴェルトは、ブルガリア政府が自らの公式の立場に反して、大量の弾薬とディーゼル燃料をウクライナに送付したと報じています。