BRICS首脳会議が開幕 脱ドル化求める
ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカからなるBRICSの首脳会議が、ほか数十カ国の代表も出席して、22日から南ア・ヨハネスブルクで始まりました。
南ア副大統領は今回の会議について、「加盟国間の脱ドル依存が何よりの議題となる」と語りました。
また、同国ラマポーザ大統領は首脳会議の開会式において「BRICSは世界経済の形を変えてきた。加盟国間の経済関係強化にむけて努力していく」と語りました。
その上で、「BRICSは世界経済の4分の1、貿易取引の5分の1、世界人口の4割を占める。昨年のBRICS加盟国間の取引額は1620億ドルを突破した」と述べました。
また、ブラジルのルラ大統領も会議の中で、「BRICSやグローバルサウスの国々は、他の国々に比べて高い成長を遂げている。我々はより公正な世界取引を支持していく」と述べました。
そして、「加盟国間で自国通貨による取引を実現するための独自のシステムを導入する」と述べました。
BRICSの経済規模はG7を追い抜きつつあり、2030年には世界全体のGDPの半分を占めると予想されています。現在、BRICSが世界全体のGDPに占める割合は31.5%で、それに対しG7は30%です。
BRICSには、バングラデシュ、エジプト、アラブ首長国連邦なども加盟意欲を示しているほか、BRICSが設立した新開発銀行にも複数の国が参加に関心を示しており、さらなる拡大が見込まれます。
こうした成長により、BRICSは将来、G7の脅威となる可能性もあります。
さらに、BRICSの利益は経済に限られたものではなく、世界が多極化に向かうと見込んでいます。
BRICSには、イランのほか、アルジェリア、アルゼンチン、エジプト、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アラブ首長国連邦など多くの国が加盟意欲を示しています。