ガザでの停戦求める安保理決議案に、米が拒否権発動
10月 19, 2023 18:51 Asia/Tokyo
アメリカは、パレスチナ・ガザ地区の病院で病人を含む民間人が虐殺されたにもかかわらず、国連安全保障理事会でガザでの停戦に再び反対を唱え、決議案に拒否権を発動しました。
ファールス通信によりますと、ロシアの国連代表本部はこのアメリカの行動に対し、「国連にいる米関係者らは、ガザ問題をめぐるダブルスタンダード的政策をいまだに続けている」と述べました。
10月の安保理議長国であるブラジルが提出していたこの決議案の採決は、2度の延期を経て18日水曜に採決が行われ、12カ国の賛成票を集めたにもかかわらず、アメリカの拒否権発動により採択されませんでした。
この数日前には、ロシアが提出していたガザ停戦決議案も、アメリカなどの反対で否決されています。なお、ロシアおよびイギリスは今回の採決で棄権に回りました。
アメリカがシオニスト政権イスラエルの利益にならないと見なした決議案の採択を阻止するのは、今回に限ったことではなく、長期間に渡り続けられている行動です。
一方、国連のグテーレス事務総長は18日にも、ガザへ人道支援物資を届けるため早急に停戦を宣言し、捕虜の解放も行うよう呼び掛けました。
これに対し、アメリカのバイデン大統領は同日、イスラエルのネタニヤフ首相との会談において、シオニスト政権への支持をはっきりと示すために同政権の占領地を訪れるとしました。
パレスチナ保健省は現地時間の17日火曜夜、ガザでの病院爆破によって500人以上が殉教したと発表しています。
同省はこれ以前から、ガザ地区にある複数の病院が停電や燃料不足により実質的に閉鎖間近だと警告していました。