ガザで繰り広げられるナチス同然の犯罪;歴史は再び流血を綴る
https://parstoday.ir/ja/news/world-i129228-ガザで繰り広げられるナチス同然の犯罪_歴史は再び流血を綴る
あるアメリカ人作家が「ガザの破壊は、民族浄化やパレスチナの諸都市の破壊を意味するだけではなく、国家、文化、そして歴史を消し去ろうとする試みに等しい。その歴史は、シオニスト政権イスラエル樹立の根本的な虚偽を暴露するものである」と綴っています。
(last modified 2025-09-10T16:02:39+00:00 )
9月 07, 2025 12:10 Asia/Tokyo
  • イスラエル政権により破壊されたガザ地区の高層ビル
    イスラエル政権により破壊されたガザ地区の高層ビル

あるアメリカ人作家が「ガザの破壊は、民族浄化やパレスチナの諸都市の破壊を意味するだけではなく、国家、文化、そして歴史を消し去ろうとする試みに等しい。その歴史は、シオニスト政権イスラエル樹立の根本的な虚偽を暴露するものである」と綴っています。

パレスチナ情報センターは最近、アメリカ人作家クリス・ヘッジズ(Christopher Lynn Hedges)氏の論説の中で「ここ数ヶ月、イスラエル軍は巨大な軍事力を用いて、大規模な飢餓から世界最古の都市の一つであるガザ市の壊滅に至るまで、ナチスの残虐行為を彷彿とさせる犯罪を引き起こしてきた」と指摘しました。

【ParsToday】ガザではブルドーザーや重機が数百棟の半壊した建物を破壊しており、そうした中でイスラエルの戦車や航空機は近隣地域を砲撃し、生き残った人々を瓦礫の中から南へと押しやっているのです。

ガザを誰もいない廃墟に転じさせるには、数ヶ月かかると見られます。これは、第2次世界大戦中にポーランドの首都ワルシャワがナチス・ドイツ軍によって壊滅させられたヨーロッパの二の舞だといえるでしょう。アル・サブラやアル・トゥッファといった地区では、既に急速に人口が減少つつあります。飲料水が不足している中、シオニスト占領政権はガザ北部への水の供給を遮断しようとしています。食料は不足し、あるいは非常に高騰しており、小麦粉1キロの価格は22ドルに達し、時には人命と同額になることもあります。

飢餓に関する世界的権威であるIPC食糧安全保障段階分類パネルの報告書によれば、ガザ地区で初めて飢餓の発生が確認されました。この報告書はさらに「50万人以上が「飢餓、貧困、そして死」に苦しんでおり、この状況はまもなくガザ中部デイル・アルバラと南部ハーン・ユニスにも広がるだろう。ここ数ヶ月だけでも、112人の子供を含む300人近くが飢餓で命を落としている」としています。

しかし、この道義的破綻に対する西側諸国の指導者らの反応は沈黙あるいは、表面的な遺憾の意を表明するのみにとどまっています。ジョー・バイデン前米大統領、ドナルド・トランプ現米大統領、そして多くの欧州の首脳陣らは、この犯罪を支持している上に、イスラエルに武器と財政支援を送ることで、パレスチナ人のジェノサイドにも加担しているのです。

イスラエルはガザ地区を「占領」する意向を表明していますが、現実はまさに同地区の完全な破壊だといえます。スモトリッチ・イスラエル財務大臣は「ガザ地区を完全に破壊し、生き残ったパレスチナ人を南部地域に追いやり、その後他国に強制移住させるべきだ」と公言しています。

同様に、ガザの歴史的・文化的遺産も組織的な攻撃の対象となっています。マムルーク朝時代のアル・パシャ宮殿、バルクーク城、ウマリ大モスクといった古代遺跡、さらにはローマ帝国時代などの歴史ある墓地までもが破壊され、大学、公文書館、病院、教会なども破壊されました。3000年以上の歴史を持つアンセドン(アル・バラヒヤ)の古代港も、今や瓦礫の山と化しています。これらの遺跡の破壊は、まさに人類の歴史的・文化的記憶への直接的な攻撃というべきものです。

この政策はパレスチナ市民に対する犯罪であるだけでなく、世界の文明遺産への攻撃でもあります。中欧ボスニアでセルビア人がイスラム教徒のモスクの爆破により過去を消し去ろうとしたのと同様に、イスラエルはガザで同様の思惑を持っています。つまり、過去を消し去り、占領とジェノサイドを正当化すべく、シオニストの神話に置き換えようとしているのです。

もっとも、イスラエルがガザを地図から消し去ろうと熱を挙げる一方で、自らの破滅の種を蒔いているのも事実です。拒否、暴力、そしてジェノサイドの上に築かれたこの土地は、遅かれ早かれ避けられない真実、すなわち内側からの破壊に直面するものと思われます。
 

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram Twitter