西側の思想家が考える預言者ムハンマド(20)
ムハンマドがイスラムの預言者として遣わされ、23年に渡って人々を導こうと努めたことにより、世界に唯一神信仰が広まりました。
預言者ムハンマドは、差別や不平等のない清らかな社会を築き、人類に友愛をもたらし、コーランの教えによって幸福の道を示しました。19世紀のフランスの作家、ヴィクトル・ユーゴーは、次のように記しています。
預言者は、自分で神から人々にもたらしたコーランを再びすべて読み、こう言った
人々よ
唯一残るのは神のみである
唯一の神以外に神はいない
人々よ、神の意志がなかったら、私も無知なままだった
本当に、神の道以外を進む人間は、卑しく嫌悪すべき動物である
預言者ムハンマドは、神の最後の預言者であり、過去の預言者たちの道を継承する存在です。彼は、その使命によって人類の歴史を変え、宗教の指導者たちの輪を完成させた存在です。ユーゴーは、預言者の言葉として次のような詩を詠っています。
私は神の言葉である
他の預言者たちと同じように光と熱をもたらす
イーサーは私より前に現れた
日の出を知らせる黎明のように
イーサーは処女である母親から生まれた
マルヤムの息子は穏やかで美しい言葉を話し
子供のようだった
だが私は、イーサーの光を完成させるエネルギーだった
ユーゴーは詩や文学の中でイスラムの預言者を賞賛し、預言者の晩年について、非常に繊細な表現で詩を詠いました。ユーゴーは、預言者がイスラムの旗を、シーア派初代イマーム、アリーの手に委ね、最後の瞬間まで、そのまなざしは生まれたときと同様に光り輝くものだったとしています。ユーゴーは、預言者ムハンマドが共同体に残した遺言について、このような詩を書いています。
深い安らぎの前、長年に渡るジハードの後に
私の前には神がいる そして後ろにはあなたのものである世界がある
あなた方はこの同調の中で多くの苦しみを味わったことだろう
だが、夜明けはもうすぐである
信仰を寄せなさい 夜通し祈りを捧げなさい
神を崇拝し、神を畏れなさい
決して壁の後ろに留まらないように
それは天国を地獄の崖と隔てる
誰も誤りを犯さない人などいない
だが、懲罰を受けることがないように努めなさい