国連、「ミャンマーのイスラム教徒の難民が増加」
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ロヒンギャ族の難民
国連が、ミャンマー軍の暴力によりバングラデシュに逃れたロヒンギャ族の難民の数が、なおも拡大していると発表しました。
フランス通信によりますと、国連は、17日火曜、「過去48時間のうちに、1万人から1万5000人のロヒンギャ族の難民が、バングラデシュとの国境にたどり着いた」と発表しました。
国連は、「新たにロヒンギャ族のイスラム教徒の難民数千人が、ミャンマーとバングラデシュの国境をさまよっている」と警告しました。
また、水不足や飢餓、長期の移動による肉体的な問題を抱えた高齢者や子供など、新たな難民の流入の継続について、深い懸念を示し、ロヒンギャ族の難民の状況を遺憾だとしています。

今年の8月25日から、ミャンマー西部ラカイン州では、ロヒンギャ族のイスラム教徒に対する政府軍と過激派仏教徒による新たな攻撃が始まっています。
国際人権団体アムネスティインターナショナルは、ミャンマー軍によって数百人のロヒンギャ族が殺害されたことを認め、この国への武器の禁輸とこの犯罪の関係者の処罰を求めました。

数週間に渡り、バングラデシュとミャンマーの国境に滞在したアムネスティの危機問題の研究者は、「目撃者の話や衛星写真から、ロヒンギャ族のモスクや住宅が完全に焼かれて破壊されているが、ロヒンギャ族以外の地域は、まったく変化がない」と語っています。
こうした中、ユネスコは、17日、「ロヒンギャ族の難民の60%近くを子供が占めており、早急な資金援助がなければ、彼らの安全を確保し、命を守ることができない」と警告しました。
公式統計によれば、この攻撃により、6000人以上のイスラム教徒が死亡、少なくとも8000人が負傷し、数十万人が難民となっています。