トランプ氏が、ジョージア州務長官らに要請「選挙結果覆す票を見つけよ」
トランプ米大統領が、昨年11月の大統領選の結果を覆すために必要な票を「見つける」よう指示していたことが判明しました。
存命の米国防長官経験者全10人が3日、米紙ワシントン・ポストで公開書簡を発表し、米大統領選は「終わった」との認識を示した一方で、トランプ米大統領は依然として、バイデン前副大統領に対する敗北を認めていません。
公開書簡に署名したのは、ディック・チェイニー、ジェームズ・マティス、マーク・エスパー氏などの10人です。米議会での選挙人団投票の承認を数日後に控えるなかでトランプ氏は選挙結果を覆そうとしていますが、今回の書簡はトランプ氏に対する明確な示威行為となりました。
また、米・CNNは、米紙ワシントン・ポストが最初に報じた電話音声の記録を入手しており、その収録音声からトランプ米大統領が今月2日土曜、バイデン氏勝利の結果が確定しているジョージア州のラフェンスパーガー州務長官との電話で、大統領選の結果を覆すために必要な票を「見つける」よう指示していたことが判明しています。
ラフェンスパーガー氏はトランプ氏を支持する共和党員ですが、これまで一貫して、同州で不正があったとするトランプ氏側の主張を否定してきました。
この収録音声の中で、トランプ氏は根拠のない不正説を繰り返し、それを受け入れないラフェンスパーガー氏の姿勢を非難しましたが、ラフェンスパーガー氏は「大統領、あなたの問題はお手元のデータが間違っているということだ」と答えています。
トランプ氏はまた、「バイデン氏との票差より1票多い1万1780票を見つけたいだけだ」とも働き掛け、ラフェンスパーガー氏が「正確な選挙だと確信している」と返すと、トランプ氏は「とんでもない。何十万票も食い違っている」と言い張りました。
トランプ氏はさらに、同州の開票所で同じ投票用紙が3回スキャンされたとの疑惑にも言及しましたが、ラフェンスパーガー氏は「監査の結果、3回スキャンされた事実はないことが証明されている」と指摘しました
トランプ氏は大統領選以降、不当に大統領職の2期目が盗まれたと主張していますが、信用できる申し立ては存在しておらず、選挙結果は判事や知事、選挙当局者、選挙人団、司法省、国土安全保障省、最高裁判所によって認定されています。
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