ペロシ米下院議長が初明言、「修正25条発動なければ弾劾手続きを促進」
米民主党のペロシ下院議長が初めて、ペンス米副大統領や閣僚による憲法修正25条の発動がなければ、弾劾訴追の手続きを進める意向を表明しました。
CNNが、米ワシントンから伝えたところによりますと、 トランプ米大統領の支持者らが連邦議会議事堂に乱入した事件を受けてトランプ氏の罷免要求が高まるなか、ペロシ下院議長は10日日曜、ペンス副大統領や閣僚による合衆国憲法修正25条の発動がなければ、弾劾訴追の手続きを進める方針を初めて明言しています。
ペロシ氏はまず、大統領が職務を遂行できない場合を想定した合衆国憲法修正25条の発動を求める決議案の採択を目指しており、ペンス氏は24時間以内の回答を求められ、ペロシ氏は民主党議員らへの書簡で、11日月曜午前に全会一致による採択を試みる意向を示しました。
これが実現されなかった場合、同決議案は12日火曜の本会議での採決を待つ事になります。
ペロシ氏は書簡の中で、ペンス氏らが応じなかった場合の次の段階として、トランプ氏を弾劾訴追する決議案の審議に進む構えを示し、「我が国の憲法と民主主義を守るため早急に行動する」と表明しました。
バイデン次期大統領の側近らによりますと、トランプ氏に対してはこのほか、弾劾に比べて超党派の支持を得やすい問責決議なども検討されており、側近らや民主党指導部の間ではもはや、トランプ氏に何もせずに任期を全うさせるという選択肢は話題に上っていないということです。
ただ問題は、上院での弾劾裁判に時間がかかることであり、20日に発足するバイデン次期政権の閣僚任命や、新型コロナウイルス追加経済対策など優先課題への取り組みが滞ることなどが懸念されています。
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