寒波襲来のアメリカで、人間のみならず動物にも被害
米テキサス州で続く厳しい寒波の影響で、人間だけでなく動物にも大きな被害が及んでいます。
CNNによりますと、テキサス州では今週、輪番停電により州の大部分が暗闇に包まれた後、サンアントニオの自然保護区に住む動物たちが相次ぎ凍死し、チンパンジーやサル、キツネザル、鳥などが犠牲となりました。
同自然保護区の責任者、ブルーク・チャベス氏は地元紙の取材に「まさか自分のオフィスが遺体安置所に変わるとは思っていなかった」とコメントしています。
チャベス氏ら12人からなるチームは、15日未明の停電後に行動を開始し、動物400匹を暖かい状態に保つため、発電機や暖房機器、プロパンガスのタンク、毛布の収集を始めたものの、気温がさらに下がったことから、敷地内で動物を保護する計画を変更して、避難させることを決定しました。
一方、米国を襲っている寒波に関連する死者は17日水曜までに少なくとも26人に達しました。
米国の広い範囲で吹雪などの警報や注意報が発令され、対象地域の住民は約1億500万人に上るとともに、ノースカロライナ州での竜巻による死亡事故など、各地で様々な被害が出ています。
テキサス州などでは大規模な停電が起き、16日夜の時点で計380万世帯への電力供給が停止中となっているほか、寒波に関連した交通事故でも多発し、これまでに少なくとも15人が死亡しています。
さらに、この寒波の影響でフロリダ州マイアミデード郡、コロラド州、オハイオ州、テキサス州サンアントニオ、ハリス郡などでコロナワクチンの入荷が遅延し、接種の中止に追い込まれるという事態が発生しています。
この1週間に各地で報告された史上最低気温は合わせて約2000件。16日だけでも、少なくとも20都市で史上最低の気温が観測された。
NWS国立気象局によりますと、米中部と南部では17日から18日にかけ、雪やみぞれが激しくなると予想され、米北東部も今後20日ごろにかけて、記録的な寒さに見舞われるとされています。
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