米加州沖で原油流出、野生生物の生態系の破壊の恐れも
米カリフォルニア州南部沖で石油パイプラインが破損し、3000バレル(約35万リットル)相当の原油が海上に流出しました。
CNNが、同州オレンジ郡当局の3日日曜の発表として報じたところによりますと、州沿岸部の一帯は原油に覆われ、野鳥や魚の死骸が海岸に漂着しているということです。
同郡執行官のカトリーナ・フォーリー氏は、パイプラインの破損が同州南部ハンティントンビーチの沖合約8キロの地点で発生したことを明らかにしました。
ハンティントンビーチ市の発表では、3日午前の段階で流出はまだ完全には食い止められておらず、流出箇所を補修するための暫定的な措置が完了し、追加的な補修を試みる予定だという。推定で全長5.8カイリ(約10.7キロ)にわたって油膜が伸びているということです。
このため同市は市民らに対し、現場付近の海岸や河川に近づかないよう呼びかけています。
石油はタルバート湿原全域に流入し、同地の野生生物に深刻な被害が出ています。
米沿岸警備隊は、この現状を重大な原油流出と断定するとともに、原油の混じった海水約4600リットルを流出地点から回収したと発表しており、今後も24時間態勢で対応を継続することになっています。
NTSB米国家運輸安全委員会はツイッターを通じ、調査団を派遣して情報収集と流出源の特定にあたると発表しました。
このパイプラインを保有する石油・ガス会社アンプリファイ・エナジー(本社米テキサス州ヒューストン)のマーティン・ウィルシャー社長兼最高経営責任者(CEO)は3日日曜午後、記者会見を開き、地元や州、連邦機関と連携して回収に尽力すると表明しました。
ウィルシャーCEOによりますと、問題のパイプラインは海岸から約28キロ沖合にのびており、沖合約7.2キロの地点が流出が起きたとされ、パイプラインには重質原油が流れていたということです。
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