ロシア、「カーン首相の不信任はロシア訪問に対する米の報復」
4月 05, 2022 20:48 Asia/Tokyo
ロシア外務省が、「米国は、パキスタンのカーン首相がロシア訪問を取りやめなかったために罰を下した」と述べました。
パキスタンでは現在、先週から続く政界の急激な動きを受け、内閣と議会が解散する事態となっています。
カーン首相はこれ以前、自身のウクライナ戦争やロシアに対する立場について、アメリカ政府関係者から警告を受け、権力の座から遠ざける脅迫もされたと語っていました。
ファールス通信によりますと、ロシア外務省は声明において、「米国とその西側同盟諸国は、パキスタンのカーン首相に圧力を加えて2月のロシア訪問をキャンセルさせようとしていた」としました。
続けて、「この訪問の直前に、米国務省の ルー中央・南アジア局次官補が駐米パキスタン大使を呼び出して、早急に訪問を取りやめるように求めたものの、これは拒否された」と説明しました。
さらに、「このロシア訪問が実施された後の状況は、米国がカーン首相を『不従順』だとして罰する決定をしたことを示している。これにより、同首相の不信任案が提出された」と指摘しました。
そして、「これは、米国が利己的な目的を達成するために行った、他の独立した国への内政干渉という恥ずべき工作である」としました。
これ以前にも、アメリカはトランプ前大統領が様々な手段を使ってパキスタンへ圧力をかけ、アフガニスタンでの米軍駐留のためにパキスタンを利用しようとしていました。
このような状況の中、パキスタン政府はアメリカに対する自国の立場を変え、「もはや以前のように、地域における米政府の政策実行役にはならない」と表明していました。