米の銃撃事件続く フィラデルフィアとテネシーで各十数人死傷
(last modified Mon, 06 Jun 2022 08:09:25 GMT )
6月 06, 2022 17:09 Asia/Tokyo

米ペンシルベニア州フィラデルフィアとテネシー州チャタヌーガにおいて、4日から5日にかけて銃撃事件が相次いで発生し、それぞれ十数人の死傷者が出ました。

米CNNによりますと、大勢の人出でにぎわう米ペンシルベニア州フィラデルフィアの繁華街で4日夜、複数の人物が人混みに向けて発砲しました。

フィラデルフィア警察によれば、発砲が始まったのは4日午後11時半ごろで、現場では撃たれた人たちが道路や歩道に倒れていました。現場にいた警官は、人混みに向け拳銃を発砲している男を見つけ、この男に向けて数回発砲しました。男は拳銃を取り落とし、現場から逃走したということです。

使われたのは銃5丁で、警察は乱闘が銃撃に発展したとみて調べています。

警察によれば、この事件で男女少なくとも3人が死亡、11人が負傷しました。死亡したのは男性2人と女性1人で、年齢は22歳、27歳、34歳でした。このうち1人は、発端となった乱闘にかかわった容疑者とみられていますが、残る2人の犠牲者は無関係の通りすがりの人でした。

この事件に関係した逮捕者は、まだ出ていません。警察は、容疑者の逮捕につながる情報に2万ドル(約260万円)の賞金をかけ、目撃者に名乗り出るよう呼びかけています。

 

一方、テネシー州チャタヌーガのナイトクラブでも5日未明に銃撃事件があり、3人が銃弾を浴びたり現場から逃げる車にはねられたりして死亡し、少なくとも14人が負傷しました。

CNNによりますと、被害者は14人が銃で撃たれ、3人は現場から逃げようとする車にはねられたということで、死者3人のうち2人は銃撃により、残る1人は車にはねられたけがが原因で死亡しました。

警察は、複数の人物が複数種類の銃を使用したとみて調べていますが、まだ容疑者を特定しておらず、現時点で逮捕者は出ていません。

銃撃の動機は不明なものの、警察は「被害者のうち1人または複数が狙われた」とみています。

チャタヌーガのティム・ケリー市長は、市議会と連携して銃暴力に対応すると表明し、「この愚かしさを食い止めるため、議会が自分たちの仕事をして常識的な規制を通過させる必要がある」と強調しました。

 

米国では最近、ニューヨーク州のスーパーマーケット、テキサス州の小学校、オクラホマ州の病院などで、大勢の死傷者が出る銃撃事件が相次いでいます。

銃撃事件を記録している非営利団体のガン・バイオレンス・アーカイブによりますと、多数の死傷者が出る銃撃事件は今年に入って少なくとも246件、3日以降だけでも12件発生しています。

公式統計によりますと、米国内にはおよそ2億7000万から3億丁の銃器が出回っています。これは国民一人当たりほぼ1丁の武器を持っている計算になります。

全米各地では、武器携帯が自由であるために毎日のように銃犯罪が起こっており、その大半で死者が出ています。しかし、銃ロビー団体の力が非常に強いことから、米議会は武器所有を制限するには至っていません。


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