イマーム・レザー(彼に平安あれ)と生活様式(1)
(last modified Mon, 08 Jul 2019 11:30:00 GMT )
7月 08, 2019 20:30 Asia/Tokyo
  • イマーム・レザー聖廟
    イマーム・レザー聖廟

罪と汚れのない聖なるイマームたち(彼らに平安あれ)の生活様式や言動は、偉大なる預

言者者ムハンマド(神が彼と彼の一族を祝福し平安を与え給えますように)やイスラムの聖典クルアーンが人類に対して示し誘った善行に基づく生き方の縮図です。シーア派の先人である聖なるイマームたち(彼らに平安あれ)、とりわけシーア派8代目イマーム・レザー(彼に平安あれ)の誇りに満ちた生き方の歴史は、人類が経てきた長い時代の頭上に燦然と輝いています。まるで宝石のように価値ある彼らの生き方は、人類の過ごしてきた歴史のなかでも殊に秀でた道であり、人間が到達することのできる最高の極地を示してくれるとともに、多くの人々の模範となる人格を形成し育ててくれる学校ともいえるものです。

 

もし彼らの生活様式を人類全体の模範とするなら、現在、人類が直面している社会的・道徳的な多くの問題は疑いなく解消されるでしょう。この特集では、憐れみ深いイマーム・レザー(彼に平安あれ)の行いや道徳の模範を社会的、道徳的な観点から振り返り、彼の生活様式を詳細に分析することで、私たちの道しるべの灯りにしてみたいと思います。

 

信仰を持つ人々は誰でも、自分の目標とする基準に近づこうと、常に称賛すべきお手本を求めているもので、お手本となる人と自分を比べることで、自らの生活をそれに倣ったものにしようと心掛けているものです。こうして模範を求め、英雄を崇拝する心情は、人間が価値を求める存在であるという人間の本性に基づいています。イスラムの聖典クルアーンは人間のこうした必要を考慮し、預言者イブラーヒーム、イスマーイール、ムーサー、マリヤム、ヤフヤー、ユースフや、とりわけ偉大なる預言者(神が彼と彼の一族を祝福し平安を与え給えますように)の生き方について言及し、あらゆる人々に彼らの生き方を模範とするよう勧めています。

 

イスラムの聖典クルアーンは正しい信徒たちに対して、現実を見据える際や、現実に立ち向かう際には、バランスを持ってのぞむようにと教えています。また、人としてすべき事としてはならない事は、信仰と一貫した行いに基づいて為すように教えています。そうすることで、時に応じて、最善の結果をもたらすことができ、お手本に従うことで、完全な人間の域に達することができるからです。

 

生活様式とは、生活における理性、つまり生き方と同じ意味です。行状とは行動、つまり、いかに歩むべきか、いかに生きるべきかを人間に教える理性のことです。イスラムの生活様式、そして生活における理性とは、人間のあらゆる生活領域のあらゆる次元に対してイスラムの実践を行き渡らせることですが、人間と神、人間と自己、人間と人々という3つの関係に基づいて、信徒としての生き方を築き、聖なるイマームたち(彼らに平安あれ)の言葉や行状に基づいた生き方を学ぶことができます。

 

 

シーア派8代目イマーム・レザーの存在の高貴な次元の中では、特に光に満ちた2つの基本的な次元が輝いています。ひとつは、彼の卓越した広範な学識と、学問に対する深い造詣です。これらは主に、唯一神への信仰及び道徳そして神学に関するハディースの伝承や、当時流通していた複数の言語に精通したうえでの、様々な宗教や宗派を代表する者たちとの実りある有名な学術的討論のなかに表れています。このことから彼は)、「ムハンマド(神が彼と彼の一族を祝福し平安を与え給えますように)一族の学識者」と呼ばれています。もうひとつは、一般庶民、とりわけ目下の者たちや従僕たちや貧しい人々に対する彼の暖かい憐れみや親切心で、そのため「憐れみのイマーム」と呼ばれています。

 

イマーム・レザー(彼に平安あれ)の精神的な側面については、彼は非常に僅かな睡眠時間しか取らなかったことが記されています。彼は非常に多くの断食を行い、「誰でも毎月三日間のあいだ断食を行う者は、人生すべてを断食に費やしたのと同じだ」と述べています。レジャーア・ビン・ザッハークは、「私は神の前で彼よりも敬虔な者は見たことがないし、彼ほど全ての時間を費やして神の名を唱え神を畏れ、信仰深い者も見たことがない。イマーム・レザーはどんな状態にあっても常に神の名を唱え、この文化を彼に従う教友たちのあいだにも教え広めた」と伝えています。

 

イマーム・レザーの生き方には常に質素さと飾りけのなさが表れていました。彼は小食で、軽い食事しか取らず、自宅では簡素な衣服を身につけ、大抵、ごわごわとした生地の衣服を身につけ、人目に出る時だけ、その上に優雅できめの細かい品質の上着を羽織っていました。イマーム・レザーの弟子たちの一人であったイブン・アッバードは次のように伝えています。

「イマーム・レザーは夏はござの上に座り、冬はキリム(と呼ばれる敷物)の上で過ごし、人々との集まりのときのみ時折身の回りを調えた。」

 

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