3月 13, 2024 22:13 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イラン人の日々の会話や話し言葉を豊かにすることわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回は、「孔雀が欲しい人は誰でも、インドの困難に絶えなければならない」ということわざをご紹介しましょう。

この表現は、ペルシャ語ではHar ke taavuus khaahad, jour-e Hendustaan keshadとなります。

このことわざは、大切な価値のある目的や大きな目標の達成を目指すならば、それに至るまでの途中で遭遇する困難に絶えなければならない、ということを意味しています。

さて、孔雀と言えば青緑色の尾羽を持つインドクジャクが特に有名かと思われます。なお、このことわざに出てくる孔雀とは、簡単には達成できそうにないと思われる困難な課題や大きな目標を例えたもので、インドは「非常に遠い国」を指しています。すなわち全体としては、きれいな孔雀を間近で見たいなら、旅支度を整えて遠く離れたインドに向かって出発し、そこに到着するまでの旅路における様々な困難を耐え忍ばなければならない、ということを意味しています。

あることに対する自分の望みをかなえたいならば、今自分の目の前に横たわっている、あるいはこれから遭遇するであろう様々な困難に絶えなければならず、困難に絶えた暁には目標を達成した快感に浸ることができる、というのは世界に共通していると思われます。

特に、受験を控えている中高生などに対し、志望校に合格するためには受験までは遊び事を控えて勉学に集中し、合格したら憧れの志望校での生活が待っている、などという時にこのことわざが使われます。

古今東西を問わず、大きな目標や価値あるプロジェクトを成功させるには、そこに至るまでに相当の苦労や困難、さらには莫大な時間や費用が必要となることは言うまでもなく、決して労せず楽をして得られるものではありません。

また、今でこそ名声を博している実業界やスポーツ・芸術界の著名人も、そこに至るまでに相当の苦労や努力を重ねてきていることは言うまでもないことです。

今後もし、皆様が非常に価値のある、また達成すればその後の大きな成功につながるものの、非常に困難を伴う計画や目標を目の前にして「どうしようか」と悩んでいるような時には、是非このことわざを思い出していただきたいと思います。そして、皆様を励ますのみならず、私自身も日々の業務に励んでまいりたいと思います。是非、皆様もご一緒にがんばりましょう。それではまた。

この番組は、IRIBイランイスラム共和国国際日本語通信パールストゥデイがお送りしています。

 

 


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