ペルシャ語ことわざ散歩(22)「外面は上品な長老で内面は悪魔」
3月 31, 2021 03:01 Asia/Tokyo
皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用表現を毎回1つずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは、「外面は上品な長老で内面は悪魔」です。ペルシャ語での読み方は、Be zaaher sheikh dar baaten sheitaanとなります。
これは、仏教の経文である『華厳経』に「外面菩薩に似、内心夜叉の如し」とあるのに基づく、外面如菩薩内心如夜叉(げめんにょぼさつないしんにょやしゃ)に相当し、つまり、外見は優しそうで美しくても、内面は邪悪で恐ろしい人であることを表しています。
ペルシャ語では長老や大学者のことをシェイフと呼び、悪魔はシェイターンとなります。両方とも「シェ」で始まる言葉で、一見よく似ているようですが、意味は全く異なります。また、この2つの言葉はイスラムの文化や概念にも出てきます。このことわざは、表現法や意味内容のいずれも日本語とほぼ同じと言えますが、日本語では仏教が、ペルシャ語ではイスラムが見事に反映されていることがわかります。
次回もお楽しみに。
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