イラン博物館めぐり(25):タブリーズのアゼルバイジャン博物館
May 23, 2021 17:42 Asia/Tokyo
イラン北西部タブリーズ市にあるアゼルバイジャン博物館は1958年に開館しました。この博物館はイランの最も重要な博物館のひとつで、イラン国立博物館以降10番目に開館した考古学博物館です。この博物館には、イスラム以前・以降の時代の歴史的遺品や芸術品が収蔵されています。
アゼルバイジャン博物館の地上階には、有史以前あるいはイスラム期以前の歴史的遺品が収蔵されています。採掘された宝石から動物の頭部を模した杯である美しいリュトン、彫金、蛇紋岩に彫られた文様までがあります。
地上階にある一際抜きんでた品は、紀元前1000年代の埋葬された男女の遺骨が展示された棚です。この遺骨は2000年にタブリーズ市のブルーモスク(マスジェデ・キャブード)の敷地で行われていた学術採掘により発見されました。
広間の奥の北側の壁には「神の名のもとに」と彫られた石が掛けられています。この石はイランの美術品の中でも他に例を見ないひとつに数えられます。この石はミールザー・サングラーフ氏による作品です。
上階にある最も古い収蔵品は、ヒジュラ暦4世紀のものでイラン東部ネイシャーブール市のものです。同市から発見された器は独特の特徴を持っています。白色のうわぐすりや、イスラム様式の模様や絵が施され、クーファ体の文字が使われています。ガージャール朝期までのこれらいにしえの品々の歴史的な変遷を、このセクションでは見ることができます。
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